魔法使いディノン
日本初のファンタジーRPG「Roads to Lord」の作者が、同世界を舞台に展開するゲームブック。その幻想的な描写で未だ「幻の名作」として根強いファンを持つ。
プレイヤーの行動を蓄積し、意識傾向を問う「ミスティック・マーク」、イメージの組み合わせによる魔法の解釈、文中に隠された謎......何れもが斬新なアイディアと構成力に支えられ、他に類を見ない作品となっている。
ゲームブックはゲームである以前にブックであり、システム的な面白さより文章としての魅力が求められる。本書はその点でも一流であり、卓越した文才により見事に幻想的な魔法世界を書き切っている。
その源となるのは濃厚な世界設定であり、これはRPG世界としての成功からも伺うことができよう。
早川書房が刊行した数少ないゲームブックであり、恐らく刊行部数も非常に僅少であったため市場には殆ど出回っていないようだ。
近年、ゲームブック復刊に力を注ぐ創土社が刊行の意思を明らかにしており(決定ではないが)、発売が待たれる。
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