チャールス・ロイド - ザ・ウォーター・イズ・ワイド
Charles Lloyd - The Water Is Wide
1999年末録音。自作曲にスタンダード、エリントン作品、トラディショナルなどをバランスよく配したバラード集。
引退していたロイドをミシェル・ぺトルチアーニが再びジャズ・シーンへ復帰させて以来、1960年代よりもさらに深みを増した演奏を披露していたロイドだが、さらなる磨きをかけた音楽性が一つのピークに達していることをこのアルバムは示している。
一曲目の「ジョージア」からして、真正面からこの曲にのぞみストレートな演奏の中からまったく独自の魅力に満ちたリリシズムを引き出している。
ロイド独特のサウンドが持つ雰囲気自体が個性となっていることにくわえ、恣意的なフレージングよりはむしろ間を選び、フレーズとフレーズのあいだに独特の味わいに満ちたリリシズムを演出している。感情が高まる瞬間でさえ力まかせのブローはまったくみられず、ミディアムなサウンドから細く長いラインをつむぎだすことで思いの深さを表現し、あくまでもしなやかに曲の魅力を引き出してみせる。
この人はいつからこんなことができるようになったのだろう?何にしても、ここで聴くことのできる演奏は音楽が最も音楽的であることができる瞬間をいくつもとらえている。きっと忘れかけていた音楽の楽しみを思い起こさせてくれるだろう。
- 2001/12/14更新
- 2001/12/14登録
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