ジョン・コルトレーン - ステラー・リージョンズ
John Coltrane - STELLAR REGIONS
最晩年のコルトレーンが残した録音。<Expression>において発表されていた「Offering」以外は完全に未発表音源によるアルバム。
マイルズ・クインテットにいた頃から自身の表現様式を拡張し続けていったコルトレーンは、エルヴィン・ジョーンズ、マッコイ・タイナー、ジミー・ギャリソンらとのカルテットにおいてモード表現を極限まで追及していった後に、フリー・スタイル・インプロヴィゼーションへ傾倒していった。
コルトレーンの旺盛な表現欲求が一つの様式ですべてを言い尽くすことができるはずもなく、結果として必要に応じてさまざまな様式の表現を自由に使用するためにフリー・スタイルとなることはごく自然なことであるように感じられる。
フリー・スタイルにたどり着いた先にコルトレーンは何を見たのだろうか?このアルバムはその疑問に幾らかの回答を与えてくれる。
このアルバム全体からはっきりと感じられる傾向は、コルトレーンがグループ全体としての音楽表現にもう一度関心を持ち始めている点にある。彼のソロだけに着目すればまぎれもなく晩年のコルトレーンなのだが、どのトラックにおいても彼のソロが全体から遊離することがないのは、カルテットとしての全体の表現に少なからず意識を向けている一つの証拠となるだろう。また、「Stellar Regions」のトラックに顕著に見られるアンサンブルの美しさは、このカルテットが目指している音楽の方向性を端的に物語っている。
このまま進んでいけば第2の黄金カルテットへと成長したのではないかという期待を抱かせる内容を示しているだけに、コルトレーンの死が残念でならない。
- 2001/12/16更新
- 2001/12/16登録
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