もぐらびと
モグラびと
まるでファンタジー。というか、我々はこんな設定、こんなストーリーを知っている。都市の中にあるもうひとつの都市。《この》世界から逃れて暮らす人々のコミュニティ。《その》世界の住人でさえ、迷路のようなこの世界の全貌を知ることができない。
この本のインパクトは、だからノンフィクションであるところにある。キューヨークの地下、複雑に入り組んだ地下鉄の廃線、水道、トンネルに暮らす人々。路上生活者からも恐れられる地下生活者たち、そのコミュニティ、文字通りの《アンダーグラウンド》。地下世界は七層にも及び、地下住民すら、より下層に暮らす人々を畏れる。地上のほとんどの人々は、その存在すら知らない。
コロンビア大学ジャーナリズム修士課程在籍中だった著者は、ロサンゼルス・タイムズ、ニューヨーク支局の実習記者として、このルポルタージュに取り組んだ。
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