ベストアンドブライテスト
ベスト&ブライテスト
アメリカの著名なジャーナリストであるD・ハルバースタムが記したベトナム戦争に関する良質なノン・フィクション。
『輝ける人々(Best&Brightest)がなぜベトナムの泥沼に嵌っていったか』を膨大なインタビュー取材を元に、克明に描き出した作品です。
アメリカという国の政治というものがどういった人々によって担われているのか、どういった価値観の中で動いているのか。時代は変わっても変わらずに残っているアメリカの姿がここにはあるように思います。
ここに語られるのは『間違った人々』の物語でもあるわけですが、その間違いを断罪しようとするのでは無く、ただ事実を積み重ねることで何かを語ろうとする著者の視点の置き方が、非常に好ましく、また他人に対して口を開く際の一番フェアな立ち位置なのだと思っています。
(ジャーナリズムの仕事として最上のものと言って良いでしょう。)
現在入手できるのは、3分冊で出版されている朝日文庫版ですが、できれば、倒産してしまったサイマル出版会版を図書館とかで読んで頂きたいなと。本文は朝日文庫版と変わりませんが、序文として「娘への手紙」という短い一文があり、これも一読する価値があると思いますので。
D・ハルバースタムは他にもたくさん著書がありますが、どれも素晴しく、尊敬するジャーナリストの一人ですね。
(そのうち空間にキーワードを増やします。スポーツに関するノン・フィクションとかもあって、この著者を追うだけでいろいろな世界を覗けることも楽しみの一つです。)
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