まーけっつ ふろむ ねっとわーくす
Markets from Networks
現実には、我々は、いろいろ調べて一番得な店で買い物したり、一番有利な職についたりしない。かなりいい加減な選択をして、おまけに同じ店や同じ職場に繰り返し通い続ける。めんどくさいからだ。我々が合理的でないからというより、最適なお店や職場を探すコストがバカにならないからで、そういう探索コストまで含めれば、(昔の)経済学者の想定通りでないにしても、我々はそこそこ「合理的」だ。
無数の参加者が参加する「競争市場」が成立するのはよほど特別な場合だけだ。ほとんどの場合、比較的少数の参加者が属するネットワークに我々自身が属し、価格だけでなく、ライバルの動きを見たり、マネしたり、マネされないようにニッチを探したり、いろいろやってる。
現実の「市場」は、競争を最小化し、交換をせまい範囲に限定させるように、組織化されている。マトモに競争なんかしたら、値段をたたき合って、利潤はどんどん小さくなるからだ。
ホワイトの市場のネットワーク・モデルは、現実の商取引からすれば、あまりに当たり前すぎてあっけないほどだ。それは市場で最先端のものが何故高いのか、賃金格差はなんでこんなに大きいのか、しかも人がいやがる仕事が何故安いのか等、もろもろを、あっけなく説明する。ちっとも新しい感じがしないんだけど。
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コメント (3)
2003/02/09
島崎丈太 マーケットの「粘性」みたいなものを数学モデル化している、ってことなんですか?
kurubushi そうですね。「利益最大、競争最小」を目指す参加者の相互作用をモデル化すると、「市場」なんてものよりも、人間関係みたいにせまくてすかすかの「ネットワーク」でしかないじゃん、ってところですか。つながってはいるけれど、すごく遠回りでつながってる、みたいなイメージはありますね。この項、書き直しだな、うまくない(笑)。
kurubushi あ、そうそう。書き忘れましたが、ホワイトさんは、経済学者じゃなくて社会学者で、実際のアメリカ企業のやってることを調べるところからはじめて、最後にモデルに行きます。
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