ぶらっく・じゃっく
ブラック・ジャック
巨匠 手塚 治虫 先生のあまりにも有名な作品。私が今の職に就いたのも、もしかするとこの作品による影響が一番大きいのかも知れない。
天才外科医ブラックジャックが世界を股に掛けて様々なドラマを展開していく内容だが、「医学」面については必ずしも科学的立場で描かれているわけではない。乱暴に述べれば、作品中の「医学」の扱いは「戦国伝奇ロマン(?)」における「忍法」のようなものだ。決して主題ではなく、テーマを描くための一つの飾り付けとして用いられている。読者は物語の表層だけを楽しむことも出来るが、自分としてはこの点を強調しておきたい。
30歳を過ぎて大学病院に戻ってみて、何故「人生という名のSL」がこんなにも心を打つのか理解できたようだ。この詩編のようなエピソードには、天才ブラックジャックに対する作者の愛着と敬意だけではなく、「一医師としての嫉妬」が実に素直に表現されている!
一見すると主要なテーマを羅列しただけのように見えるが、作者の真摯な姿勢がストレートに表されているという点で、これをお勧めの一編としたい。
- 2001/12/18登録
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