えれめんつ・おぶ・すたいる
The elements of style
1925年、Harold Rossという男が「New Yorker」という雑誌を創刊した。
1926年、すでに「King’s English」(1906年)という書を公にしていたFowler兄弟のひとり(どっちだか忘れてしまった)は、今も英文についての一大権威である「Modern English Usage」と出版した(現在も無論出版されている)。Fowler兄弟は有名だから辞書にも載ってる。辞書も作った。
Fowlerが英語に与えた影響は絶大である。どちらかといえばアメリカ英語に与えた影響の方が大きかった。
Rossは、「Modern English Usage」を英文にとって福音書だと考えた。ニューヨーカーに影響のあった「New Yorker」は、しばらくのあいだ、「Modern English Usage」に盲目的に従った。編集者は、著名な作家に手紙を書くことだって辞さなかった。
「John Updike様
恐れ入りますが、あなたのお書きになったwhich
(関係代名詞)は、すべてthatに変更させていただきます。」
盲目的な信仰は、長くはつづかなかった。1950年代にはもう、編集者たちはFowlerの書を、神の啓示とは考えなかった(つまり支配は30年あまり続いた)。
1957年には、アメリカ人(アメリカ英語)は、「英語の書き方」について自前の権威を手に入れた。E.B.Whiteは、William Strunk Jr.の書いたもの(1918)に、「重点解説」の一章を書き加え、マクシミリアン出版社はそれをWhiteとStrunkの共著として出版した。そして85ページほどの本は、その手のタイトルを持つ本の最高峰のものとなった(現在も無論出版されている)。Strunkの授業を受けたこともあるWhiteは、序文でその思い出について語っている。
「『不要な語は削れ』と著者は66ページで叫んでる。その命令に、ストランク先生自身、身も心も打ち込んでいる。私が先生の講義を受けていたころの話だ。先生はいつも不要な語をあまりにも多く、またあまりにも強引に削りすぎた。そのことに熱中しすぎて、削ることに夢中になり、余ってしまった講義時間をどうやりすごそうか、いつも頭を悩ます羽目に陥った。……ストランク先生は、簡単なトリックを使ってこの窮地を逃れた。同じことを3度繰り返し言ったのだ。文章の簡潔さについての講義だった。先生は机の上に身を乗り出し、背広の襟を両手でつかんで、しゃがれた声でこう叫んだ。
『ルール17。不要な語は削れ! 不要な語は削れ! 不要な語は削れ! 』」
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どうしてボクには仕事...


