池波正太郎の美食を歩く
言わずと知れた池波正太郎さん。
わたしは池波正太郎さんの、
「時代小説じゃないほうのファン」です。
彼のエッセイ、紀行文、映画評、
どれもすばらしい。
現代を時代設定に書いたわずかの小説の
ほうも、これまた味わい深いです。
にじみ出る大人の機敏。
人情の、ほんのわずかの繊細な察知。
そういうところが大好きだし、それに
さりげないお洒落さや粋さが、ほんとうの
昔の、「大人」という気がします。
いや、気じゃなくて、ほんとうの大人
なところが好きです。
この手の池波本では、最近に出た本です。
「またか、」とも思うけど、やっぱり
面白いですね。
わりと誠実に、大げさじゃない取材を重ねて
いる文章で好感が持てました。
そして、読んでいるとおなかがぐうっと鳴ります。
個人的なことですが、
「ああ、あの時連れて行ってもらった
蕎麦屋、あの馬刺のお店?!」
と、今頃になって気がつく名店あり。
やれやれ。
この手の池波本は、そうだなあ。
できることなら、女性を口説くための
シチェーションには使ってほしくないです(笑)
なんかこう、狡いじゃないですか。
旨いもんは、ほんとうにそれだけで食べたい。
し。
そういう手練手管とまったく次元の違う
ところで大人の粋さを培ってきた池波正太郎さん
の矜持が、こういったごく軽やかな一冊からも
感じられるのが楽しい。
「大人の男」ってのが、少なくなって
きちゃったなあ。
- 商品名: 池波正太郎の美食を歩く
- 価格: ¥1,680
- 著者: エッセイ・逢坂 剛 美食を歩く会編
- 出版社: 祥伝社
- 発売日: 2010-04-27
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- 2010/10/10更新
- 2010/10/10登録
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