ソーシャル・トラップ
(とっても簡単に言うと)
・(ある状況下で)ある行動をして「好ましい結果」が生じると、同じ行動を行う回数・確率が増える。
・(ある状況下で)ある行動をして「好ましくない結果」が生じると、同じ行動を行う回数・確率が減る。
でも短期的に「好ましい結果」が、長期的には「好ましくない結果」に繋がることだってある。
個人的に「好ましい結果」が、集団的には「好ましくない結果」に繋がることだってある。
Plattさんは、ソーシャル・トラップという概念を提示した。
たとえば、短期的に「好ましい結果」が長期的には「好ましくない結果」につながっているのは一種のトラップである。ほんとはやめた方がいい行動が、短期的に「好ましい結果」のせいで、ますます増えてしまうのだから(そこからなかなか抜け出せない)。……過食や喫煙など、いわゆるアディクトは、これだ。
たとえば、個人的に「好ましい結果」が集団的には「好ましくない結果」につながっているのは一種のトラップ(ソーシャル・トラップ)である。全体としてはさけた方がいい行動が、個人的に「好ましい結果」のせいで、やめられない(そこからなかなか抜け出せない)。……いわゆる「共有地のジレンマ」なんかはこれに近い。
逆もある。
たとえば、短期的に「好ましくない結果」が長期的には「好ましい結果」につながっているのは一種のトラップ(というか反トラップ)である。ほんとはやった方がいい行動が、短期的に「好ましくない結果」のせいで、さけられてしまう(だからフェンス、と表現する人もいる)。……ダイエットや貯金や受験勉強(?)がこれかも。
たとえば、個人的に「好ましくない結果」が集団的には「好ましい結果」につながっているのは一種の反トラップ(ソーシャル・反トラップ、あるいはソーシャル・フェンス)である。全体のためにはやった方がいい行動が、個人的に「好ましくない結果」のせいで、さけられがちである。……冷淡な傍観者とか、時々は裁判の証言なんてのもある。
そういえば、チビの経済学者ミルトン・フリードマンは、むかしこんなことを言っていた。
「インフレーションをなくすのは実に容易いことだが、人類は永遠にそれを手放さないでしょう。
インフレは、酒を飲むことのように、よい面が悪い面よりも先にきてしまう。好景気、賃金アップ。しかし結局はすべてはご破算になり、さらに悪い結果になる。二日酔のひどい頭痛を抱えて、人はもう金輪際酒なんか飲むもんかと思うでしょう。けれど心地好い酔いのために、決して彼は酒をやめようとはしないのです。」
国を挙げて(?)インフレ・ターゲットとか言ってるときに、余計なお世話だったか?
- Platt, John
- "Social Traps"
- American Psychologist
- (Aug. 1973)
- pp.641-651.
- 2003/03/05登録
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