科学的方法とは何か
浅田彰、黒田末寿、佐和隆光、長野敬、山口昌哉、共著。
中公新書。
生物学、経済学、数学ほかの研究者のレポートと討論、まとめ役は浅田彰。
科学は、世界(観察対象)の外に観察者を置いた客観的な記述、工学はその科学を利用して自然を制御するものという定義は、「ニュートン的」と呼ばれる。
一方、カオス、フラクタルなどの理論や生物学者ヴァレラに見られるのは、「ライプニッツ的」な科学だ。これは、観察者と観察対象、制御者と制御対象が入れ子状(再帰的)になり、非階層的なループを描く中から、新たな秩序が作り作られつつ自ずと浮き上がってくる状態をパターン化したもの。
定理設定的な科学/問題提起的な科学、モノローグの科学/ダイアローグの科学、である科学/なる科学、見る科学/する科学、コントロールの科学/オートノミーの科学、客観的な科学/自己言及的な科学。
この二つの科学を浅田彰は、パラダイム交代史観でなく、ドゥルーズ=ガタリのロイヤル・サイエンス/マイナー・サイエンス(パラダイムの固定化、体系化へ向かう動き/それを突き崩す動き)の交互運動という史観の中に位置づける。
#さらにヴァレラによれば、この両者は、「一方から見れば他方が見えない」という、双対的(アジョイント)な関係らしい(エッシャーの絵を思い出した)。
#(おまけ)
最近、松野孝一郎っていう生物物理学者が、「内部観測」という言葉を使って、科学哲学を展開している模様。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/...
- 2003/03/19更新
- 2003/03/14登録
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