アルミホイール 車 レース F-1 F1 ルマン タイヤ
BBS-PROSIT GT-Ⅱ 鍛造マグネシウムホイール
車用ホイールの最高峰、BBSホイールの中でも最高のポジションを与えられているのが、鍛造マグネシウム製法で作られた「GT-Ⅱ」である。
2ピース構造が採用され、センターディスクはF1用と同一製法、同一工場で作られた鍛造マグネシウムが奢られ、リムは一体成型鍛造アルミニウム製だ。おなじみのメッシュデザインと深いリムデザインが美しさと迫力を両立させている。
アルミホイールのデザインでは定番のメッシュデザインは元より、このBBSが「オリジナル」である。従って、少々乱暴な言い方になってしまうが、他はフェイクという解釈もできる。
F1ではフェラーリをはじめ過半数の使用率を誇り、フォーミュラーニッポンでは6~70%、昨年の全日本GT選手権でもシリーズ1位、2位はBBS装着車であった。勿論、ルマンをはじめDTM等他のヨーロッパでのレースでもトップチームのBBS装着率は高い。
仮にF1フェラーリであっても、無償供給ということはBBSは絶対にしない。「ただで使ってください」ということも多々ある世界で、マトモな価格でこれだけの使用率を誇るのは何故か。色々要因は考えられるが、結果として出来上がってくるホイールの剛性バランス、重量スペックが優れているのと機敏な対応をしているということだろう。トップレベルの競技の世界ではどんなに良いものが出来ても、対応が遅いというのでは話にならない。(サプライヤーとってこの点が実際にはかなり重要なポイントです。)
軽いホイールや鍛造製法のホイールは見かけるようになった。しかし、剛性のバランスという点で他を引き離しているのだ。剛性バランスは競技の世界では操縦フィールに大きな影響を及ぼす。だから、トップチームがこぞって採用する訳である。
尚、F1であっても、フォーミュラーニッポンであっても製造しているのは富山にあるワシマイヤーである。ワシマイヤーの鍛造技術こそがBBSを支えているのである。ワシマイヤーは元々ドイツ資本の会社であり、大型の糸巻きボビンを作っていた。(現在でも小規模ながら作っている。)ボビンだけでは先が見えてしまった頃、ボビンをつくる際のスピニング、セクション鍛造技術(現在はボビン製造のみ使われている)を他の製品に転用できないか・・と考えていたとき思いついたアイディアが自動車用ホイールだった。当時アルミホイールといえば殆どが鋳物であり、鍛造製法を使ったものは一部を除いてなかった時代だ。
そして、自動車ホイールビジネスに進出するにあたりパートナーとして選んだ先がBBSという訳である。つまり、鍛造BBSはワシマイヤーの鍛造技術とドイツBBSのメッシュデザインのコラボレーションで生まれたのである。
F1などはチームに対しての供給はドイツBBSを通じて行われる。
話がそれてしまったが、「GT-Ⅱ」はBBS通常モデルとは異なり、BBSのRacing部門である別会社(プロジット)から供給される、かなり特殊なモデルだ。LM等とも一線を画す。
プロジットはフォーミュラーニッポン、GT選手権、スーパー耐久のトップチームにBBS-Racingホイールを供給している。
*マグネシウムホイールについて
マグネシウムはアルミの約2/3の比重であり、アルミと同等の剛性を確保しながら軽量化できるメリットがあるが、万能ではない。それは、価格の高さと腐食に対する危弱さである。どんなに、考えられた被覆を施しても、地金が出てしまうようなダメージを受けた場合、そこから腐食が始まってしまう。
競技車両の場合、メンテナンスを短いサイクルで実施するので問題が起きる前に交換できるが、一般使用ではそれなりの気遣いは必要となる。
- 2003/05/01更新
- 2003/03/15登録
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コメント(29)
コメント (29)
2003/03/15
CLASH ホイールの剛性バランスってなんすか?剛性ならわかるけど。
Google 二つ意味があります。一つ目はホイールそのものの品質による均一な剛性という意味。もう一つは、サスペンション剛性、車体剛性に見合ったホイールの剛性という意味のバランスです。
CLASH ホイールが均一な剛性を持っている事については「剛性バランス」という言い方は通常はしないと思います。サスペンション剛性、車体剛性に見合ったホイールの剛性という事ですが、サスやボディは、一部の剛性だけが高すぎるとバランスが取れなくなってタイムが実際遅くなるので「剛性バランス」という言葉を使いますし、意識して一部分の剛性を落としたりしますが、ホイールは重量が過重にならない限りは剛性は高いほどいいので(下げて良いことは一つも無い)、剛性バランスを取るという考え方は普通はしないと思います。
Google ご意見ありがとうございます。下げていいことは一つもない・・という言い方は誤解を招くと思います。あくまで、重量との勘案があります。また、実際にF1のホイールなどにしても、ボディ、サスペンションの剛性のバランスをとりながら綿密な設計がされています。詳細はここでお話することは出来ませんが事実です。「剛性バランスを取るという考え方は普通はしないと思います。」とのことですが、私は「思います」ということで書いているのではありません。他のトピックスも含めて全て経験に基づいての話であります。
CLASH ホイールは、(当然ですが)重量と剛性のバランスで設計されますが、サスやボディで使うところの「剛性バランス」を取るということはしないでしょう。重量を軽減するための設計変更はするでしょうし、その時の剛性は測るでしょうが、剛性を落とすための設計変更をするというのは聞いたことがありません。 ついでですが、googleさんの記述にある「ホイールの剛性バランス、重量 スペックが優れている・・・」も表現として違うんじゃないかな?重量も剛性もスペックで表されるし、スペック=規格という意味なら優れているとかいないとか言う話ではないし。
CLASH 追伸:下げて良いことは一つも無い>重量軽減効果以外に下げて良いことは一つも無い と書けばいいかな?
Google そのように書けば誤解はないと思います。現実に量産の世界ではホイールが強すぎる(これは剛性というより、強度的な問題ですが)と過大入力を与える限界テストなどで車体の方が壊れてしまい、もっと弱くしないとNG・・ということがあるのです。(かなり後ろ向きな設計変更になりますが・・。)また、確かにスタティックな剛性は数字で表現できますが、ダイナミックな動き、複雑な入力を考慮した場合の剛性はいまだに定量的に表現できません。つまり、意図して設計できない経験的な部分があるということです。ほんの少しのこの部分で差がつく世界があるという話であります。確かに1gでも軽くしたい競技の世界では剛性を落とす余裕があることはまずありません。
CLASH 今は動剛性もスパコンで計算してますよ。閾値を越える入力についてどこを破断させて逃げるかについてですが、ホイールで というのは私は知りませんが、それについては確証は無いのでちょっと調べてみます。
Google 興味深い情報ありがとうございます。殆ど無限の組み合わせがあるダイナミックな入力を予想し、シュミレートできるアルゴリズムやスーパーコンピューターがあるようでしたら是非ご教示ください。
CLASH 無限ったってXYZの方向と入力の強さとスピードに分解するわけで、後はそれをどこまで細かくするかの問題です。フィーリングをシミュレートするわけじゃないからたいした話じゃないですよ。 それと、ぶっこわすところを決めるという話は「剛性バランス」とは言わないですよね?
Google 私が申し上げたいのは、そのようなコンピューターを用いたシュミレーションというのは常に傾向であり、予想であり必ず設計者の意図どおりの結果には至らない・・ということです。最終的に人間が感じる部分を反映できなければ使いものになりません。どんなに細かくしていっても人間の感覚と同じにはなりません。ですから、どのメーカーでもフイーリングをテストできるスキルがあるドライバーを育てていますよね。アクティブサスなどがいまだにものにならないのはコストもあると思いますが、無限の組み合わせの入力に対し、人間の感覚と電子的制御が完全にリンクすることが難しいというだと思います。ホイール単体をどれだけスバラシイものにしても、フィーリングを含めて全体としてのバランスが優れていないと良い結果にはいたりません。これはホイールに限ったことではなく全ての部品にいえることです。量産するにあたり、定量化する作業はとても大切なことであり、そのことを否定するつもりはありません。ミクロ的に定量的に突き詰めることと、マクロとしてのフィーリングをつめていくことは両方同じくらい大切なことです。
CLASH どう言えばいいかな。動剛性を出すのにフィーリングをシミュレートする必要はないってだけのことですよ。ドライビングフィールをチューンするにはテストドライビングが大事なのは当たり前で、優秀なテストドライバーと多様な路面を持った優れたテストコースがモノを言います。でも、私の知る限りではドライブフィーるをチューンする時、ホイールの重量は要素のひとつになりますが、ホイール剛性のバランスをとることはありません。それは市販車でもレーシングカーでも同じです。
Google 数値上はそれで良いと思います。私の経験ではフィーリングを詰めていく段階でサス基礎測定装置等を使いより実車に近い条件でホイール剛性を考慮に入れた物理的測定を実施します。このときホイール単体での剛性は計りませんが、他のホイールとの比較で相対的に評価します。モータースポーツにおいても、少なくともあるF1チームは剛性値とフィーリングの相関関係を重視しています。重量だけでは評価モード不足です。テストコースの路面については、確かにありとあらゆる路面が再現できれば良いのですが、ごく限られた想定にもとにおいての路面しか設定できないのが普通です。ですので、どこでもやっていると思いますが、かなり煮詰まった時点からは、実際の路面を使ってのテストを行い、これが一番重要です。また、仕向地別に海外でも実施しますね。どんなにテストコース上で良い結果であっても最終的には実際の道を走ってみないと判らないことが多いのからです。これ以上は機密管理に抵触する恐れがありますので、互いにやめておきましょう。
CLASH ホイールの剛性バランスを取るということは、ホイールの剛性をコントロールして俗に言う「しなり」をコントロールする ということを意味すると思いますけど、4輪はそんなことはやらないっす。ホイールのしなりが操縦フィールに遙かに影響する2輪でも、昔は一部のメーカーがしなり感の研究をやりましたけど、結局みんなやめちゃって、キャスト全盛の今は、必要な剛性を確保した上で、デザインと重量のせめぎ合いをするのがホイール設計者の仕事です。
CLASH 追伸:一般道では限界性能を試すことは出来ないので、実際の路面を使ってのテストが一番重要 というのもちょっと違いますね。限界に至る挙動の詰めはテストコースでやって、仕上がったモノを一般道での一般的な使い方でチェックするってかんじが近いかな?
Google 剛性をコントロールするという領域までは正直なところ至っていないでしょう。しかし、操縦安定性においてホイール剛性や、さらにいうとハブ部のベアリング支持剛性、ハウジング剛性など、必要な部分の議論も含めて現実にやっているところもあるというだけの話です。私が知る範囲での話しに限らせていただきますが、ホイール剛性云々の話は現在のレベルではドライバーと設計者の間で話題に上がることは日常茶飯事なのです。
CLASH 剛性をコントロールするという領域までは至っていない=剛性バランスを取るということはしていない ってことですよね。テストドライバーで「ホイールの剛性感」を感じることの出来る人がいたら天才です。その人はタイヤからくるしなりとホイールの剛性感を区別して感じるんですか?
Google テストコースと一般道の使い分けについては異論はありません。その通りだと思います。しかし、メーカーによって考え方が少しづつ違うというところもあると思います。実際にユーザーが使う条件での走りこみが一番重視されるという意味です。テストコースでどんなに素晴しい評価が出ていても一般道で思うような結果が出ない・・ということはよくある話です。高荷重でのテストはテストコースまたはサーキットで実施する他はありません。また、様々な周波数の凸凹路などがありますが、どうやっても限界がありますよね。車のコンセプトにもよりますが、この部分と一般道での使い勝手をどのようにバランスさせていくかということだと思います。
Google タイヤの剛性感とホイール剛性感はまったく違う領域です。これが感じられないようでは操縦安定性を評価するドライバーとしては失格でしょう。モータースポーツでもチームによって剛性重視のところ重量重視のところとあり、剛性重視のチームは例外なくドライバーのフィーリングを重視しているチームです。(良いか悪いかではありません)
CLASH タイヤのみを替えたときのフィールの違いは素人でもちょっと飛ばせば分かりますが、ホイール単体の剛性の違いを感じるというのはすごいですね。つか、感じるほど剛性が違うというのは、剛性が低い方がヤヴァイのでは?(2輪のスポークホイールは、張力の違いでモロにフィール変わりますけどね)
CLASH 少なくとも市販車ではホイールの剛性感 と言う評価項目は無いと思います。自技会誌でもそんな論文見たこと無いなぁ。追伸:「高荷重でのテスト」ではなく「高負荷でのテスト」 ですね。
Google 強度的には十分なテスト行いますので全く問題はありません。しかし、重量を重視すると、相対的に剛性が低下し、フィーリング的に問題が出てくることがありますね。この部分を感じることは、操縦安定性を担当するドライバーのスキルとしてはごく一部のモードに過ぎませんが、当たり前に必要なものです。多少の才能と十二分な訓練が必要です。
CLASH 途中から区別がわかんないですけど、それはレーシングカーの話ですか?それとも市販車?
Google 車を評価にあたって、各社共通の決まった評価シートというのがあるのですか?知りませんでした。また、自動車技術会の論文が全てなのですか?ホイール剛性の評価がなされていることは事実です。評価シートの項目が全てではないでしょう。恐らく根本的に車に対する思いが違うのでしょう。ホイール剛性は評価ができる自動車ジャーナリストたちと雑談の中でよく話題になります。
2003/03/16
CLASH 各社共通の評価シートなんてあるわけないでしょう。ホイール剛性についてはたしか法的な縛りはないはずで各社が社内基準値を持っていて、それに沿った評価は当然するでしょう。自動車ジャーナリストは友人何人かいるので今度会ったときにでも聞いてみます。本人でなくてもそういう話をしているかどうかをね。最近車雑誌も読まないけれど、ホイールの重量の話は見ても剛性感の話はしらないなあ。ホイールどころか、ボディの剛性と剛性感の区別が付いてるかも怪しい人多いし。
Google 是非聞いてみてください。剛性感のことを話題にしている雑誌は私も見ません。開発現場やフォミュラーを中心にしたレースの話です。評価がきちんとできるジャーナリストでないとだめですよ。これができる方は日本にもそんなに多くはいないと思います。
2003/03/17
CLASH まずは完成車メーカーの繰安担当(市販車)に確認したところ、やはりホイール剛性は通常は繰安検証時のチェック対象でないとの事でした。これは他メーカーの担当者に聞いても同じだったとの事です。そもそもタイヤの横剛性の幅に比べたらホイールのそれは微々たるモノで、ホイールメーカーならその辺までやっているかも知れないが、完成車メーカーはタイヤの方を重点的にチェックするし、タイヤとホイールをセットで交換したらホイール単体での剛性感は区別できない とも。むしろタイヤに次いで剛性と剛性感が問題になるのはハブベアリングだとの事。タイヤ>ハブベアリング>ホイールと言う事ですね。コレは私の知識・経験とも合致します(市販車での話)。
Google おっしゃる他メーカーというのがどのの会社か不明ですが、私の知るところでは操縦安定性評価の上でホイール剛性がチェックされていることは事実です。また剛性感を評価する上での部品間のプライオリティにつきましてもおっしゃるとおりだと思います。一般に変位量、変位スピードが大きいものがフィーリングとして感じやすいよいうことですよね。タイヤについても言われる通りです。乗り心地性能、操縦安定性能を煮詰める過程での矛盾をタイヤで解決しようとする傾向がどうしても出てしまうのです。この矛盾を解決するためにかける工数、コストからこれが一番有利だからです。そういう意味では量産車の開発でタイヤとの比較をするのであれば、多くのメーカーが明らかにタイヤの開発の方に時間をかけているでしょう。いづれにしましても、今回のように色々とご意見をいただき、議論を交わさせていただけるということは大変ありがたいと思っています。
2003/04/05
Google driver誌2003.5.5号P.139にホイール剛性についての記事が掲載されました。但し、これは「ホイール単体」あるいは「アフターマーケット」「レース」を主体にした話でありまして、量産車の開発、車体とホイールの相関関係についての言及は弱いです。関心のある方はご参考まで。








