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晩夏の光。そして室内の影。そんな

歩いても 歩いても:是枝裕和

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本日(21日・午後11:45)TV放送有り(詳細情報)。愛しくてやがて哀しき家族哉!! この作品を観終わったあと、そんな深い余韻に包まれます。
「どの家にもそれなりの不幸がある。幸福なだけの家族、そんなものは無い」。たしかそんな書き出しの小説もありました。
三人こどもがいれば、親たちのなかで扱いにも差が生まれる。親の欲目とこどもたちの反発。両親への親愛であったものは、子が長ずれもすれば、計算にすり替わったりもします。
しかし、親にとっては耐えなければならぬ決定的な不幸というものはやはり、存在します。こどもに先立たれてしまうこと。「逆縁」。秀作ドラマ『後の日』(「妖しき文豪怪談」・NHK)の是枝裕和・監督はここでも、その哀感に満ちた主題に肉薄します。映画『歩いても 歩いても』(2008)。
海が近い古い医院の内部と庭。家族が再会を果たす居室に差す、庭からの光、お盆を少し過ぎた頃の夏の光。そして家内の翳る光。夜の室内シーンでの明かりが灯る場に、ヒラヒラと舞い踊る一羽の蝶々。それを追いかけて狼狽する母(樹木希林)に差す、陰影に富む照明。
対して、海を遥かに望む墓地とそこに到る坂道に差している晩夏の眩しい光。
是枝監督は、そんな光と影のなかで展開される家族像に、普遍の真理、そして真理であるがゆえに哀しき宿命の姿、を託しているかのようです。
樹木希林の母。彼女はショットの最後で、必ず空けたような表情をします。次男(阿部寛)の成長し過ぎたような体躯が醸し出す「子」の甘え。「笑わない王子」の子の、すでに何かを把握しているような視線。原田芳雄演じる父の老いの姿、等々・・・。それらが、観終わったあとで、ジワジワと効いてきます。

・・・11・21(日)更新。TV放送の周知のため。番組情報は下記。
http://www.nihon-eiga.com/prog/...
http://www.amazon.co.jp/...

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anoano
詳細情報
  • 放送チャンネル:CS放送(スカパー)、CATV IPTV.他・「日本映画専門チャンネル」
  • 放送日:11月21日(日)・午後11:45~
  • 再放送:12月06日(月)・午後1:00~ /15日(水)・午後7:00~
  • 2010/11/21更新
  • 2010/11/15登録
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コメント (7)

最新コメント5件

2010/11/16

ramona この映画見たいと思っていたのです。精神科医の高岡健さんが、『発達障害は少年事件を引き起こさない』という著書の中で、父親の死を「良太による観念上の殺害」と解釈しています。そこがひっかかりいつかどんな映画かなと関心をもっておりました。ありがとうございました。

anoano ramonaさん、今日は。この作品には「家族の無意識」が到る所に散見できますね。良太の無意識の中での「父親殺し」。いま真っ先に頭に浮かんだのが、映画『エデンの東』(エリア・カザン・監督)なんです。兄弟間での「オイディプス関係」。これもひょっとして、ありかな? と・・・。この著作、図書館にあったのでリクエストを出した所です。ramonaさんもこの作品、どうぞご覧になってみて下さい。父母、息子、娘の無意識も描きつつ、なんとも言えない感動がありますので。

2010/11/23

anoano どじょぴ.さん、今日は。夜のシーンはしんみりしますよね。怖いと同時に、哀しい・・・。ラストのシーンでもあの子が出てきてハッとしたり、ね。YOUがお父さんのことを「ちっちゃい!!!」って言う所、笑ってしまって、ウフッ、、。彼女のアドリブだったそーです。

2010/12/31

ramona 一ヶ月前位に一人で見ました。見終わった後、自分の幼少期から思春期の家族関係と深く重なりました。良太がお風呂場でにやりとするシーンとか、ゆうさんが車の中で御主人と話す一言に悲しくも、自分にもこういうところはあると、できるなら打ち消したい感情をまざまざと見せられた思いです。親の死についても、示唆されるものを感じました。

anoano 私はあそこ。良太が「いつもちょっとだけ間に合わないんだよな」と呟くシーン、なんです。そして母もそう。彼女もそれに気付くのだけれど、連れ合いにはそのことは教えない。原田と樹木の夫婦はおそらく、最後までそんな「ずれ」については多分、互いに言い合わないまま死を迎えるのでしょう?。このことは、子供たちと親たちの間にも起こっている。夫婦って? 親子って何?って考えさせられますよね。是枝さんは、そんな宿命のようなものを全く押し付けがましくなく、私たちに見せてくれますよね。ホント、大した作品だと思います。

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