スロー・イズ・ビューティフル
文化人類学者、辻信一さんの著作。
さまざまな角度から、
ぼくらの現代文明の価値観に染まった生活を
もう一度ていねいに見つめなおしていきます。
その旅の源泉に流れている思想が
「スロー」という生への姿勢です。
スロー・エコノミー、スロー・テクノロジー
スロー・サイエンス、スロー・フード、
ソロー・デザイン、スロー・ボディー、
スロー・ラブ・・・・・。
ここで語られていく生き方は
いわゆる近代合理主義的、経済至上主義的価値観
からの心地よい解放の手がかりに
あふれていると思います。
スローという生き方。すなわち
がんじがらめの時間感覚から
こころとからだを自由にし
情報よりも自分自身の身体の経験の側から
周りの環境との交感を重ねていく。
本来ひとりひとりが持つ
「暮らし」のリズムを感じながら
ひとりひとりの生を快適に歩んでいくこと。
各章の記述どれをとっても
深い示唆に富んでいて、
ぼくがずっと考えている
仕事でも、義務でも、権利でもない
「暮らし」というもののなかからの
繋がりと息のながさについて、
とても共感する点が多くありました。
スローという思想の根底にあるものは
「共生の作法」とも言うべき
現代社会という豊かさの幻想が忘却してきた
いのちのあり方なのだとぼくは思うのです。
スローという暮らしを知るオススメの一冊です。
- 2003/03/21登録
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