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ウィザードリィニッキ

ウィザードリィ日記

フランク・ハーバードやハインラインの翻訳家として知られ、自らもSF作家である矢野徹が、Wizardryやりたさにパソコンを買い、ずるずると冥府魔道に引きずり込まれる、というより軍刀片手に冥府魔道を突っ走る、という内容の日記。

1986年5月20日(火)、安田均の雑誌記事を読んだ翌日(!)、著者が矢も楯もたまらずPC8801を注文するところから始まる。

販売店やメーカーのサポートに怒り、日本から風景が失われていくと嘆き、勿論「デューン」シリーズを翻訳する著者の日常に、Wizardryが入り込む。

おおよそ最初のやりとりは、パソコンに慣れきった我々の目には頓珍漢なもので、パソコンを持ってきた販売店のスタッフに「買ったのだから何かゲームをコピーして置いて行け」などとのたまうあたりは微笑ましい。

しかし話は「熟年作家のパソコン体験記」には終わらない。日記は加速する。起動の仕方も不明、ゲームの事前情報もほぼゼロという状態でWizardryを始めた著者だが

6/1 キャラを作る
6/4 罠で爆死
6/14 レベル2パーティーになる
7/4 地下3Fに到達
7/9 モンスターアロケーションセンターで全滅
8/20 ワードナを倒す
11/25 サーテックから終了証書を貰う

このとき、レベル324。(笑)

この間にも著者は翻訳の仕事を行い、SF大会に出席したりするのだが、だんだん、日記の中では自室のドアがWizardry城に続いていたり、大会の受付でWizの中のキャラクターに会ったり、いわゆるセンモウ状態に近づいていくのだ。ガクガク。レベルの上がり具合と熱中度合いからして、それほど大げさな脚色ではないと思う。

そして、虚構は別の虚構を要求し、ギルガメッシュの酒場で仲間に請われるままに、著者自身の過去の体験が語られる…こんな書き方で戦争体験が書けるのはこの人だけ。つーか誰も書かん。

今まで矢野センセが「右翼」を自称してることは知ってましたが、今後は「右翼でエロじじい」という認識に改めます(勿論、誉め言葉)


星雲賞受賞。



書籍は絶版だが「パピレス」で電子書籍として買えるらしい。

http://www.papy.co.jp/act/book/wiz/

ウィザードリィ日記

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未有音画像 投稿者:
未有音
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  • 発売元: 角川文庫
  • 2003/03/22更新
  • 2003/03/22登録
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