人間が裸になる場所
子供時代、鉱山町の社宅に住んでいた。
午後4時から風呂場が開く。3交代制の朝番のオジサン達が帰ってくる時刻。
もちろんお金なんかいらない。みんな顔見知りの人達ばかりだし、
大きな湯舟で泳ぐと大目玉を喰うのも知っていた。
(だから、1番風呂で大人の来る前をみんなが狙ったのだ)
男湯と女湯があるだけで、他は何もない。差別も区別も何もなくて、
大声出して騒いじゃいけないって不文律のようなものがあるだけだった。
毎月の映画会ポスターだけが色鮮やかだった。
冬の夜、満天の星の下を、カチカチに氷りそうな手拭をぐるぐる回しながら
雪道の階段を転ばないように帰るのが好きだった。
北京3区、中国のような名前だけど、確かに四国の山の中にあった。
星野博美の日常へのこだわりも面白い
- 2003/03/27登録
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