戦争とプロパガンダ
パレスチナ問題やイラク問題について、比較分化の研究者であり、イスラエルで生まれたパレスチナ系アメリカ人であるサイードが書いた本。もともと「オリエンタリズム」など、学問分野でも評価の高い著作を残している人だけに、感情的にならずに(でもかなり怒っているけど)鋭い分析をしてます。
どうしてアメリカがイスラエルの国家テロ活動とアラブへの人権侵害(自由の抑圧)を公然と支援してきたのはOKで、イスラエルの不法な占拠への抵抗活動として(もちろんそれも正当化されないけど)のアラブのテロ活動は「正義と自由」の名の元にアメリカに成敗されなきゃいけないの?とか、どうしてオウムやアメリカのカルト教団のテロ活動は、「一部の盲信者による狂った行動」と捉えるのに、一部の急進的テロ組織によるテロ活動は、「イスラム教徒全体が強暴で文明化されていない」ことによる文明の衝突として取られてしまうのか、そういった素朴な点について問いをぶつけていて、史実も明らかにしている点がわかりやすくて納得させれます。
- 2003/04/02更新
- 2003/04/02登録
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