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エンデノユイゴン

エンデの遺言

とても興味深く読みました。

5章で触れられる、「古代エジプトでの減価するお金の下での繁栄(長期的なことにお金を使う)」と、「利子が短期的な利益を目標とすること(資本家の搾取の方法論)」の2点に集約されるかなあ、と思いますな。

アラン・ケイ氏に、ウルフラム氏(Mathematicaの作者)なんかも「理想的なこと、長期的なこと」を強調しておりますなあ。この両人に共感を覚える方は、読むといいと思います。直接的には繋がっていないですけども。

地域通貨自体は、日本では正直パっとしていない感がありますなあ。割引券と勘違いしている自治体があったり、ボランティアの報酬と勘違いしていたり(その誤解を元にして「偽善」と喚いている人が多いのが象徴的)。地域通貨が、間違った印象を与えつつ手垢にまみれ始めているのが少し不安です。

普通の通貨(日本なら『円』)と併用というのが、とても重要だと思うんですよなあ。お金はそもそも知らない人同士のコミュニケーション(物々交換とか売買とかね)を円滑にできるから使われるようになったのですが。地域通貨はコミュニケーションをメインとして担う感じなんですよな。利子つかないからみんな使おうとしますわな(減価すればなおさら)。
そして、普及させるために越えるべき壁は、「地域通貨で生活品(食品等)が買えるか」という1点ですかのお。小売り業者は仕入れを地域通貨でするわけにはいかないですからね。

グローバルカジノに違和感を覚える方、働けど働けど収入は増えないし時間の余裕もできないという方、一読をオススメします。

この本の元になった、NHKスペシャルについてはこちらから。
http://www3.plala.or.jp/mig/...


以下、4/11追加分======================
決して「否定的」というわけでもないのですけども、日本での大半の地域通貨の現状が、地域通貨の「理想」にはほど遠いな、と感じているわけですなあ。

そもそも私は田舎者なので、田舎の閉塞感を肌身に感じておるのですよ(若年者はこんな閉塞感の下で暮らすよりは、一見開放的に見える都市部へと流出するのも当然だなあ、という感じ)。それゆえ、地域通貨のコミュニケーションを担う部分に期待を持っているわけですな。

田舎の現況というのは、本書に出てくる「地域通貨の奇跡」の例としての第2次大戦中のヨーロッパに近いものがあるなあ、と思うわけです。この例では、労働者の賃金を地域通貨で支払っていたわけですな(市が担保していた、そして市への税金を地域通貨で受け入れた)。その国では、普通の通貨(日本なら『円』)が全然流通していなかったわけですよ。そういう状況(不況)下では、オルタナティブな通貨(地域通貨)が流通できる素地があるわけですな。今の田舎は、ローカルにはお金は流通していませんよなあ。都市部に働きに出て、都市部でお金を使う、というパターンが定着していますな。(その前に、仕事してない人も多いし、その上田畑は荒れ放題みたいな、お金にならないからね)

さて、地産地消がこの頃やかましく言われてきています。効率第一による食糧供給(資本主義ならば当然ですが)で大事なものが抜け落ちていることを、多くの人が感じているからでしょう。でも、これも大合唱で終わってしまいそうで心配ですな。資本主義の仕組み(効率第一)から外れて実現させるわけですから、長期的な実現は難しいですよね。税金の補助を受けてやるとしたら、それは地元農家の保護政策でしかありませんなあ(これ以上農家から自立力を奪って、先々どうするんでしょうね)。

地産地消と地域通貨の組合せはとてもよさげな気がしています。福島県の会津のLETS会津がこれに近いことをやりそうだと、とても注目していますな。生産あってこその経済、生産あってこその地域通貨だと思うのでな。これでもって、地域の閉塞感を吹き飛ばしてくれれば、と非常に期待しております、先例になって欲しいなと。(それでも、オルタナティブな通貨であることには変わらないです、併用という形で定着すれば良いと思うます)

反面、ボランティアだけに支えられている大半の地域通貨は、遅かれ早かれ姿を消すことでしょう。それから逆説的には、日本の不況も地域通貨で奇跡が起こるほどには、深刻ではないということでしょうな。第2次大戦の不況の頃に比べれば、金融政策も曲がりなりにも役目を果たしているということでしょうな。インフレターゲティングや預金税(減価する地域通貨と同じことですな)をするのしないのという話も出てきていますし。

エンデの遺言

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投稿者:
汁ヨニ
詳細情報
  • 価格: ¥1500
  • 発売元: NHK出版
  • 団体名: 河邑厚徳+グループ現代
  • 2003/04/11更新
  • 2003/04/09登録
  • 2068クリック

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