東京・丸ビルという「空間」
東京って、二次元的に狭いからか、
空間の利用が上手だなぁ、と思うことがある。
新しくなった丸ビルなんか、
その代表例であるのかもしれない。
まず、入った直後に感じる広がり感。
壁がほぼガラスという、
透明性の活かされた空間がそう思わせる。
そして、中に入っても、
その広がり感は至るところでアピールされる。
表現技法は様々だが、特筆したいのは、
レストランのフロア(5・6階)だ。
まず、エレベーターを5階まで上がると、
出迎えてくれるのは、2つの吹抜けスペース。
片方には、1階から繋がっている吹抜け、
そしてもう片方には、6階までの吹抜け。
特に、6階までの吹抜けが、面白い。
細いながらも2階分まである木と、
直線・直角で構成された池に囲まれたなかで、
食事(テイクアウトなどのもの)や、
会話などができるようになっているのだ。
もはやあの中にいると、
「ビルの中にいる」というイメージが、
消え失せてしまうね。うん。
大抵の建物なら感じてしまうであろう、
「密室感」が、あのビルにはない。
それは吹抜けが多いからかもしれないが、
それだけではないと思う。
あのビルは、どのアングルに目をやっても、
「奥行き」を感じさせる設計なのだ。
5階の吹抜けスペースを奥に進むと、
レストランとレストランとの間にぽっかり、
東京駅を眺めることのできるスペースがある。
ここ、面白いのは、
ビルの「中」から眺めるのではなく、
ビルの「外」から眺めるようになっている...
つまり、そのスペースだけ「外」なのだ。
(でも屋内なんです...意味わかりますかね)
で、その「外」に入ってみると、
奥にあるはずの壁が取り払われており、
そこから東京駅がみえるようになっている。
またその東京駅をみるアングルも、絶妙。
いい大きさに切り取られた壁のおかげで、
まるで巨大立体写真を眺めているようなのだ。
そしてその景色を眺めたあと、
ふと上を見上げてみると、
左上の写真のような光景が眺められる。
...ここ、5階ですよ。
真上には6階があるはずなのに...。
3次元的な広がりの上に、
奥行きを感じさせる、丸ビルの空間表現。
僕は、建築学はもちろん全くの素人だけど、
素人がみても「すごい」と思わせてくれる。
ショッピング以外の楽しみ方を、
なんだか味わえたようで、楽しかった。
ちなみにこのような、
一種の「パースペクティブ」の表現技法は、
日本人は歴史的に得意であるらしい。
京都では銀閣寺が、その有名な一例だ、
と、以前に、ある大学教授からきいた。
最近そういった建物は、
京都では見かけなくなってきてるんだけど、
東京に行くと本当によく見かける。
そういう東京見物も、面白いかもしれない。
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