かせいたんけん
火星探検
「ぼくたちはこの漫画に感動した世代。小松左京は作家になり、手塚治虫は漫画家になった。あの三色刷り、あの科学知識、そしてあのおなかにトマトがはえる奇想天外さ。
_不幸な時代にSFの原点をつくった、海野十三と旭太郎・大城のぼる。この三人の先達に乾杯!感謝!」(手塚治虫)
戦前漫画の傑作「火星探検」が復刻されていて、ウホッ、これがアレか、と立ち読みしてたら思わずレジを通り忘れそうになるほど、この漫画の空気にひたりきってしまった。
詳細な解説がたっぷりついていて、小松左京や手塚治虫、松本零士だとか、この作品に影響を受けた作家の対談、解説が採録されてます。なので僕がここで書くべきは「とりあえず手にとって読んで!」とゆうこと。出来れば寝る前、ベッドであったかな牛乳でも飲みながらゆっくり読むのが、きっとぴったりの漫画と思う。
復刻にあたって一色になってるのは残念だけど、表紙や口絵のカラー部分を見るに全編カラーのオリジナル版はとても綺麗だったろう。それにしても買ってもらえた子は、幸せだなぁ。一円二十銭、今に直すとどれくらいなんだろ…。
それと原作を担当した旭太郎とは、詩人・小熊秀雄http://gaku2003.hp.infoseek.co.jp/...。プロレタリア詩人と実力派の漫画家がプロ同士の真剣勝負…二人とも真剣に優れた児童漫画を書こうとしていたんだ。そしてもちろん、子供が読んで素晴らしいものが大人にとって良くないわけがない。おしまいに、ちょっと本文を引用。少しでも雰囲気が伝わるといいな。
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僕達はどうして火星へやつて火星へやつて来たらう
わたしもわからないわ
僕もだ
さあ そんなことはどうでもいいのです 窓から早く
やあ高いなあ こんな所から飛び降りられないよ
わたし とても駄目よ こわいわ
僕たちを信用して下さい ほら かうして飛び降りるんです
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旭太郎・作、大城のぼる・画、透土社刊(2003.1.20発行)
解説・小松左京、松本零士、手塚治虫、小野耕世、植田実、いしかわじゅん、他
なお、オリジナル三色版は1940年、ナカムラ絵業書として中村書店刊。価格は1円20銭。戦後二色版は1949年、ナカムラマンガシリーズとして同じく中村書店刊、100円。その後、小松さんらの再評価が進み、1980年、三色で完全復刻。この限定復刻版は晶文社刊、6000円。全て絶版。
ついでに、唐沢なをき「二十一世紀科学小僧」は本書のパロディ。わざわざ全編カラー、箱入りクロスがけまで真似する徹底ぶりには毎度ながら、頭が下がります。かわいい本なのでお子さまへのプレゼントにも最適です(大嘘)
- 人名: 旭太郎(小熊秀雄)作
- 大城のぼる画
- 発売元: 透土社刊
- 価格: 2000円
- 年(代): 2003.1.20.発行
- 2003/05/13更新
- 2003/05/12登録
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