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タダミセン

只見線

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JR東日本の福島県会津若松駅から新潟県小出駅を結ぶ、全長135kmのローカル線。猛烈な豪雪地帯を走るため、冬になると運行休止になる列車があることでも有名。
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東日本の方にとっては、ここ数年SLが運行されているので、少しずつ馴染みの路線になっていると思いますが、関西に住む者にとって、奥只見は実に遠いところです。車で行くのはたいへんだし、飛行機で行っても空港から今一つ便が悪い。ましてやずっと鉄道を使って行くのは、よほど気合いを入れないと難しい。それに、近くを走る野岩鉄道とは違って、めぼしい観光スポットもあまりなく、只見線はよほど意識しないと乗ることがないローカル線の一つかもしれません。

せっかく会津若松まで来たので、この機会に乗ってみようと思い立ったのはいいんですが、とにかくこの線は列車が少ない。それに途中の宿を見つけるのがたいへん。探し当てた温泉宿(といっても民宿ですが)に電話をかけると、今日は親戚が集まるので宿泊できないとか、実に牧歌的な返事が聞こえてきたりして、焦る反面楽しさいっぱいだったりします。
結局、大雨の中、列車に揺られて只見まで向かい、地元の民宿に泊まったのですが、この「なんにもない」ところがとてもいいんです。観光地風がほとんどなく、住む人の息吹がごく自然に感じられるのが、とても嬉しい。川沿いの宿だったので、雨で増水した川の音が心地よく響いてきて落ち着きます。翌朝目覚めると、少しだけ顔を出した太陽の光を浴びて、川を渡るロープに飾られた鯉のぼりが少しずつはためきます。別にどうって事のない景色なんですが、それすら眩しく感じてしまう。そんな不思議な空気が只見には流れていたように思います。
民宿のご主人は神奈川から藁葺きの家が気に入ってわざわざ移住してきたらしいのですが、その気持ちが痛いほどよく分かりました。
そして、只見線にはタブレット閉塞方式という天然記念物的な列車運行管理システムが健在で、思わず見入ってしまいました。このためだけに、1日10回しか列車の発着しかない駅にちゃんと駅長さんがいらっしゃるのですから。駅長さんは「昼間にもう1往復列車が運行できれば、もう少し便利になるんだけど」とおっしゃっていました。まさにそのとおり。だけど、そうなるとこの不思議な空気が少し薄れてしまうんじゃなかろうか、と感じ、少々複雑な気分になりました。

(写真は只見駅でのタブレット交換風景。列車の行く手には残雪眩しい奥只見の山が広がっています)

只見線

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