どりょくろん
努力論 (岩波文庫)
露伴の『努力論』のなかに幸福三説というのが出てくる。露伴によれば幸福には「惜福」と「分福」と「植福」があるというのだ。
世の中には運がある人ない人がいるようだが、もう少し詳しく見ると、ちょっと違う。
たとえば幸運がよく巡ってくる人は、「惜福」がある人だと露伴は言う。
「福の惜しむ」というのは、幸福に対してケチケチすることではなしに、逆に幸福に対してガツガツしないこと。たまたま巡ってきた幸福を使い尽くさないで、天に預けておく。そうすると福(ラッキー)に巡り会う確率がアップする。
自分に回ってきた福を独り占めしないで、一部は人に分け与えるようにするのは「分福」である。この工夫で、より大きな福(ラッキー)が来ることになる。レヴィ・ストロースもいうように、あるいは『金持ち父さん』もいうように、人間は、本当に欲しいものを、誰かに与える(プレゼント)することを通してしか、手に入れることができないのである。
幸運の女神が好むところを知り、女神が立ち寄る種をつくること、「福を植える」こととして「植福」という。
幸福三説には、『努力論』のかなりのページが割いてあるので、詳しいことはホンモノを読むのがよいと思う。なんか怪しい(道徳くさい)解説本もあるから要注意。なお『努力論』は「努力しろ」というのでなく、「努力してるのに、さっぱりだ」という人向けに、露伴が頼まれて書いたもの。
- 商品名: 努力論 (岩波文庫)
- 価格: ¥735
- 著者: 幸田 露伴
- 出版社: 岩波書店
- 発売日: 2001-07-16
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- 2007/08/30更新
- 2003/06/18登録
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