「たったひとつの冴えたやりかた」/ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
同じ作者の、「愛はさだめ、さだめは死」は、表紙の絵に惹かれて買ったのですが、この本は、関心空間でお薦めしてもらわなかったら、決して買わなかったと思えるような表紙の絵だったので、お薦めしてもらえてよかったです。ちょっと昔風の少女漫画のような表紙。中の挿絵はなかなかすてきかも、と思ったけど。
お話はすごく面白かった。人類が宇宙に広がっていった時代の、「リフト」と呼ばれる宇宙の谷間のような場所を舞台にした3編の中編。「愛…」と同じく、人間の常識からかけはなれた異星人たちと人間たちとの物語や、「スタートレック」を思わせるような、スリルに満ちた宇宙船の冒険が描かれています。
表題作もよかったけど、主人公の女の子の行動や考えは、私にはエイリアンより怖かった!でも、作者の心根に一番近いのは彼女なのかな。と感じました。
私は最後の「衝突」というお話が一番好き。描写が生き生きとしていて、わかりあうのが難しい人たちの間に、困難の果てに友情が結ばれるというテーマも、普遍性があると思いました。
理屈っぽくないし、あんまりSFに慣れてない読者にもお薦め。
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