せんやいちやものがたり`
千夜一夜物語
湾岸戦争当時、ノストラダムスものと共に売れていた書籍が千一夜物語であった。
前者は破局に向う世情的不安に便乗し、後者はイスラム世界の理解に触れた小さな過去を再読したいという要求からである。
私にとってのアラビアン・ナイトとは豪奢で性的な夢物語であったが,
現実のイスラム世界において、「快楽」とはいかばかりのものかと思う。
無論イラク等紛糾諸国以外の俗福な国では快楽の享受も想像に易い。
が、超男尊女卑の宗教是から「パシャレスク」がどう派生したのか知る由もない。
なぜ「千夜一夜」なのであろう?「1001の夜」なのか「千の物語も一時のまどろい」なのであろうか。
謎解きを序にてボルヘスがしてくれる。
「もともと題は<千夜>であったのだが、数に対する迷信めいた恐怖から編纂者たちが<一夜>を加える仕儀となり、その<一>が無限を暗示する数字として物語を永遠にしている」と。
ペルシャからアラビア、エジプトへと伝播する過程で表題を正当なものにするために正確に千話にする編纂が行なわれた様でもある。
しかし、その中の一話はもともとの原文には入っていない。18世紀初頭ヨーロッパに「千一夜」を紹介したフランスの東洋学者ガランが後世でっちあげたものらしい。
その加えられた一話とは、千一夜中最高傑作として名高い「アラジンの奇跡のランプ」である。
本書にはその「アラジン~」他全二話が収めてある。装丁にも味があり再読をそそる書である。
デジタル書店/グーテンベルク21にても
バートン編が購入可能。
http://www.gutenberg21.co.jp/...
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