世界中で最も美しい男の溺死体
G・ガルシア・マルケスの処女作「短編集ー落葉(おちば)」に入っている短編です。たまんなく好きです。泣きます。どうして泣くのかわからないけど。死体だし、主人公(なのか?)。
海に浮かぶ、あまりに黒くておおきくて、船?鯨?と思われた物体は、岸に着いたのをよく見ると誰も見たことがないような、非常に大きく美しい、男の溺死体でした。(あ、これは引用じゃなく大意です)
この本に入っている6編と「エレンディラ」を合わせて「エレンディラ」という文庫も出ているのですが、そちらを読んでも泣かないのに。そちらでは「この世でいちばん美しい水死人」というタイトルで収録されてます。
訳のせいです。良い、悪いじゃなく好みの問題で。他の本は鼓直、木村榮一で、全然良いんですが、少なくとも「世界中で最も美しい男の溺死体」に関しては私はこちらの高見英一訳を断固支持します。
高見英一訳「落葉」では、「子供のためのお話」という副題がついている「世界中で最も美しい男の溺死体」を「ですます調」にしてお伽噺的に訳しているところが好きなんです。翻訳でこんなに印象が変わるんだということに気が付いた作品です。
とりあえず私の、世界の短編小説部門心のベスト10上位入賞間違いなしです。(一位ってどれか決められないんで)
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