シティ・オブ・ゴッド
シティ・オブ・ゴッド
悲惨な事件が次々起こり、ヒトが消費されるように殺されていく。
それでも、ワタシはとても良い映画だったと言おう。
映画は鶏の逃走劇から始まる。
照りつける太陽、陽気な音楽をバックに血みどろの鶏料理。足をヒモでしばられた鶏の目は同胞の死に恐怖する。もがき、逃げ出した鶏が迷路のような路地を駆け抜け、子供達が銃で追い立てる。邪魔な通行人まで撃ち殺される始末だ。(一体どんな乱痴気騒ぎだ。(苦笑)
この映画に相応しい冒頭。眩し過ぎる太陽の下は、夜よりも危険な世界だ。逃げろ!生き抜け!紛れ込むどさくさを見逃すな。
連続する殺戮シーンは話題に上ってはいるが、ちゃんと客を圧迫しない演出が為されている。まるで『酷いハナシだろ?でもココじゃ日常さ。』と登場人物の独白が聞こえてきそうだ。
同伴した友人が「あんなに酷い事件を次から次に描いているのにクールっつーか、ドライっつーか・・・。」善人たる友よ、そんなうわついた表現じゃ、奴らには追い付かないのだよ。
同情だの共感だのを寄せ付けない断固たるスピードが全編を支配する。そう。『断固たる』と言う言葉がしっくりくるほどに徹底している。
観客は良識派に思えた主人公にも裏切られるのだ。リトル・ゼの遺骸を撮った後の笑み!彼等の逞しさに頬を張られる想いだ。
ここまでやられると、かえって清々しいくらいだ。
今までに深刻な社会問題を扱った映画はドキュメントも含め幾つもある。残念ながら、お涙頂戴の匂いを拭えないモノが多いのだ。あるいは監督のエエカッコ振りが遺憾なく発揮されていたり・・・・。
この映画はその点に配慮されているように思えた。観客のウェットを拒否するかのような演出が随所に施されていて、制作者の断固たる態度が見えるような気がするのだ。・・・気のせいかも知れないけど(笑
芥溜めで、クソのような人生を送り、あっけなく殺される奴らにも尊厳はある。誰かの手慰みやお涙頂戴に使われたくなんかない。
だから、神の街の物語は、観る者に感情移入を許さない。
- 2003/07/25登録
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「シティ・オブ・ゴッド 」リオのスラムのひとつの現実
- soramove | Tracked: 09.8.4 6:51 pm
「シティ・オブ・ゴッド 」★★★★wowowにて鑑賞 アレクサンドル・ロドリゲス、レアンドロ・フィルミノ・ダ・オラ、セウ・ジョルジ 主演 フェルナンド・メイレレス 監督、2002年...
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