『博物誌 上』串田孫一
素敵な博物図鑑を手に入れてしまった。これを持って出かけよう。ありとあらゆる物を観察してやろう。それもできるだけ貪欲に。ありとあらゆるものを、貪欲に・・・。ページを繰るごとに、沸々と体の中から何かが湧き上がってくる感覚を禁じえません。
知らないうちに画一化されつつあって、平面化されていってた好奇心のあり方を取り戻させてくれます。軌道に乗せてくれると言った方が良いか・・・。
本書は、植物や動物、昆虫や鳥にいたる様々なものがランダムに短い文章と、筆者のイラスト(この簡素な線で描かれたイラストがとても素敵)を添えて載せられているというものです。詩人であり随筆家である筆者の感受性と厳選された言葉はまるで散文詩を読んでるような印象を受けます。それでいて、感受性に流されない観察力や、様々な書籍からの学びによる知識に感服されます。
・・・ただ眺めるのではなくて観察しなければならないというアンドレ・ジイドの言葉は、この上なく簡単なものでありながら、私にとっては、またこの上なく貴重な言葉である。p.120より
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