ジョウヤ
浄夜
十二音技法を発明する前のシェーンベルクの作品。もともとは弦楽六重奏曲でしたが、後に本人により弦楽合奏版に編曲されました。
アール・ヌーボーといいますか、世紀末ウィーンの空気をまとっているといいますか、ありていに言ってとろとろに甘い曲です。ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」とタメをはるくらいです。こちらの方は夜が似合いますけれど。
私はずっと「浄められた夜」という訳語がいまひとつピンとこなかったのですが(CDの解説などに「愛の浄化」とか書いてあったりして、謎がさらに深まったり)、ドイツ語のverklaertって、変貌するとか、晴れ晴れするとかいう意味なのですね(英語だとtransfigureにあたる模様)。
他の男の子をみごもっている女を受け入れ、子供ともども愛する決意をする、というデーメル(注:ケーキ屋ではなく詩人の方)の詩をテーマとしているということで、その決意によって変わる世界、要はハッピーエンド、というような意味だったのだとやっと理解できました。
シェーンベルクはこの後、無調での作曲をはじめ、また十二音技法を創始することで現代音楽の父と呼ばれるようになっていきます。
- 原題: Verklaerte Nacht op. 4
- 人名: Arnold Schoenberg(1874-1951)
- あるいは「浄められた夜」
- 1899
- 2003/08/15更新
- 2003/08/14登録
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