関心空間はブックのクチコミも満載!

新着

... もっとみる
ログイン | ユーザー登録(無料)

聖隷三方原病院栄養科の大いなる挑戦

  • 聖隷三方原病院栄養科の大いなる挑戦の画像

 食事は、言うまでもなく生きていくために絶対に欠かせない。おいしい店があれば並び、人々の集まりも食事という場が多く利用される。食事が幸せを運んでくるのである。しかし、病気その他の理由で、食べることが難しい人たちもいる。

 この本は、日本で初めてのホスピスを開設した静岡県浜松市にある聖隷三方原病院の取り組みを描いたものだ。入院患者に提供する食事を、よりおいしくより楽しくするために、スタッフがどう取り組んだのかの記録である。特筆すべき点は、ここでは栄養科のスタッフが単なる給食製造員としてではなく、自信を持って医療者のひとりとして病院食に取り組んでいる姿だ。病院食が変わる、というとどうしても実際のメニュー構成などばかりに目が行きがちだが、やはり作る人の愛情や努力といったメンタルな部分も忘れないでほしい。

 この本は料理レシピ集ではない。だが、ヒントがたくさん隠されている。近頃、通常の食事を摂ることが難しい「嚥下障害」がクローズアップされてきた。実際のレシピはその関係の本に任せるとして、この病院の取り組みを見ることも、嚥下障害にどう対処していくかの参考になる。

 余談だが、巻頭カラーページに、浜松特産のうなぎを使った嚥下食の写真が等級別に載っていた。食べやすいようにうなぎをすりつぶしてペースト状やゼラチンを使い、なるべく元のうなぎに近い形に形成する。「最期のワンスプーン」までおいしく楽しく食事ができるように、という配慮が心に響いた。しかも、うなぎ。浜松である。こんな、ニクイ演出をしてくれる病院は、きっといい病院なんだろうな。

聖隷三方原病院栄養科の大いなる挑戦

このページに
携帯でアクセス

2次元バーコード対応の携帯で読み取ってください

よーいっあん画像 投稿者:
よーいっあん
詳細情報
  • 価格: 2,500円(税別)
  • 発売元: 女子栄養大学出版部
  • 年(代): 1998年
  • 2003/08/21更新
  • 2003/08/21登録
  • 5427クリック

このキーワードを共有する

つながりキーワード (7)

朝日新聞 2010年10月17日に掲載された 斎藤環(精神科医)氏の書評を読んで、本書を知った。 全三部から成る医療現場の呟きである。 第一部は、著者が臨床で直面した...

おそらく日本で唯一、キャンパスの中(隣接)にホスピスがある大学。准看学校に起源を持つ看護大学で、現在は社会福祉学部とリハビリテーション学部もあります。周囲は茶畑ですが、7...

グレートな食生活研究家である魚柄仁之助氏が 以前に朝日新聞の夕刊でやっていた連載。 単行本にもなっていますが、 朝日のサイトで今でも読めるようになっています。 スバラシイ。 http://w...

日本医師会が進めている、病院内のカルテや会計、投薬履歴などの処理を行う「レセプト」システムを、電子化した形で標準化して進めようというもの。 Debian GNU/Linu...

入院時には必ず持って行ってました。 あのまずい病院のご飯の救世主! おかずは残しても、白米はきっちり完食。 ゆかりよりも、ちょっとしっとり生っぽくて、 めちゃくちゃ美味...

 開いた瞬間から「あっ、おいしそう!」と思う、そういう意味では珍しい(?!)離乳食の本。  数年前、家族が喉の手術で入院した時、術後はかたいものがしばらく食べられないの...

人名・団体名聖隷ホスピス

  • (よーいっあん)

がんに関する本を10年前くらいから読んでいます。たびたび登場するここ「聖隷ホスピス」を見に行ってきました。内部を見学したわけではなくて、外側から見ただけです。小高い丘の上...

キャンペーン


ロケットニュース24

未来検索 ガジェット通信
ページの先頭へ ページの先頭へ