ギルバート・グレイプ
ギルバート・グレイプ
偉大なる普通人の話。
父が死に、若くして一家の大黒柱として働き、時に父親役も果たしているギルバート。家族は弟の知的障害と母の異常な肥満と言う問題を抱え、彼自身は配達先の奥さんと不倫の関係を続けている。
正直これだけ見ると人生の醜悪さを語る話のようだが、反対にこの映画は美しい。それはギルバートの、実際はほとんど無駄に終わる、義務に答えようとする努力と、家族への愛情のためだ。
だからこそ彼は人生という不条理な力に立ち向かう「光り輝く甲冑に身を包んだ王子」であるのだ。これは普通の人の話ではない。多くの人は義務に答えることを期待されながら、家族や故郷、あるいは今ある情けない自分自身から逃げて行く。そこに留まり戦う、偉大なる英雄の物語だ。
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