ザ・クラッシュ/コンバット・ロック
クラッシュ事実上のラスト・アルバムは、もはやパンクではなく、だからこそパンク以外の何物でもない、という矛盾をはらんだ一作。その矛盾そのものが、ロックの本質であったはずなのだ。
傑作「ロンドン・コーリング」から、問題作であり三枚組みの大作「サンディニスタ!」へと向かい、どうやら俺たちは勝てない戦いを戦っているらしい、というジョー・ストラマーの無常観すら漂う詩世界はダブ・レゲエの手法論を得て混乱しながらも深化していっただけど。
ここでは原点回帰のようなシンプルなサウンドを聞かせ、シングル「ロック・ザ・カスバ」では皮肉にもアメリカでのチャートにおける成功をも果たす。しかし、どこか投げやりのような暗く深い虚無感は「ストレイト・トゥ・ヘル」やラストの「デス・イズ・ア・スター」に顕著で、終わりではないのに確かな終わりを匂わせている。
クラッシュの今日の敗北は、しかし同時に明日のパンクの勝利でもあった。後につづくビートバンドはすべてクラッシュの背中を見てやってきたのである。すべてのパンクスの憧れであったジョー・ストラマーは先日、突然のように亡くなってしまいました。
- 2003/09/10登録
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