トゥラペーズ
母音梯形
「だいこんいぬ」と姪が言ふものを見にゆけば白き尻尾を立たせる犬
舌の上で紙風船が弾むんだ「ぽるとがる」つて言つてごらん
はじめは「はぁ?」。そしてあとからじわじわひろがってくるほほえましさ。
繊細なことばへの感覚がたのしい歌人小川真理子さんの歌集。フランス留学中の歌やフランス語教育の現場からの歌が多く、そういった環境からか言葉へのこまやかな感性が感じられます。
でもただ繊細なだけでなく、しんのつよさも。不倫(?)の恋のくるしさから、ヒロシマや人種差別などの社会的な関心事まで、五七五七七という制約のなかでたくみに、不自然さを感じさせずに歌われています。
短歌ってバカにできないな。
まつすぐに君を見あげたし我よりも深き緑をもつ人なれば
人はかく大人にならむ はにかみて「Bonjour」と言ふ時期のみじかさ
なつかしい風景のせゐ「まだ好き」と朽ちかけの橋渡つてしまふ
君とゐて日本語の星空となるわが口蓋のプラネタリウム
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コメント (2)
2003/09/13
ハナミ この歌集、僕も読みました。↓こんな視点にも、はっとさせられました。
匍匐性、蔓性、立性 植物はバリアフリーの世界にあそぶ
2003/09/15
yori kuroi その歌にはきづいていませんでした。はぁー、なるほど。波並忠さんの視点にわたしははっとさせられました。
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