『過去と現在と未来の子どもたちのために』ピナ・バウシュ&ヴッパタール舞踊団
11月16日と17日にみにいってしまいました。
上手く言葉にすることが難しい。
「タンツテアター」という舞踏劇。
いや、そんな枠に当てはまるものではない。
みていると、シーンが色々と展開し、モンタージュされている。過去の批評空間にて、ゴダールがピナの仕事について触れいていた事があった。
「あなた」と「わたし」。
「彼」と「彼女」。
「過去」と「現在」と「未来」。
「と」のダンス。と言いたいところだが、それだけではとらえきれていない。言葉にすると、とたんに遠ざかってしまうのが、ピナ・バウシュの作品だと思う。
ダンサーとのコミュニケーションや、インプロピゼーションによって生まれる表現。形式やスタイルに定住しない。常に、社会や人間に対しての疑問をダンサーに投げかけるのだそうだ。
ゴダールの映画も常に、俳優が必ず疑問を投げかけるシーンがある。「私のどこがスキ?」「手は?」
舞台装置は、白い壁が三方にあり、開口部があいているだけ。
何気なくダンサーが登場して始まる。客席は、ダンサーの登場を発見してか、徐々に静かになる。
ユーモアとダンスと演劇のようでもあり詩の朗読のような感じもする。または、同時にダンスとテキストが飛び交い、夢の中に展開する、或いは記憶の中に眠っている心象風景のようでもあり、瞬間の強烈な体験でもある。シーンは、コラージュの様にどんどんと展開してゆき、シーンとシーンは関係ないようにみえるのだが、不思議な縦糸が貫かれている感じはする。
『はま~きとフラ・フーープ!さまに、なるぅ!かっこいぃ!』
「独り」と「独り」または「独り」と「独り」と「独り」でできあがる表現やダンス、そして「独り」が表現し、踊りそれが響くような空間。
あー、だめだ。書けない。
もし、ピナ・バウシュの作品を言葉でとらえることができるのであれば、もうボクは、彼女の作品を観ないだろう。
ラストの渾身の作品全体に鏤められていたソロのダンスが次々と重なり合いながら、展開するシーンでは、涙が溢れそうになったのであった。
そこには、生きる=踊るということに対する懸命さ、希望が凝縮しているような・・・とてつもないフェーズに直面したような。言葉を失ったような。ドミニク・メルシィのもがくような踊り。
『トーク・トゥ・ハー』で涙を流すシーンがあるのですが、まさにそんな感じ。あ、ちがうかも。
来年、都市のシリーズで、埼玉を中心とした日本のリサーチを行ない作品(新作)をさいたま芸術劇場で発表するそうです。ボクだったら、暗いイメージしか描けないのですが、ピナはそのようなイメージから光を見いだすのでしょうか?
その後、新宿文化センターでは1980年の作品「バンドネオン」だそうで。楽しみ楽しみ!!
- 芸術監督&振付:ピナ・バウシュ
- 美術:ペーター・パプスト
- 衣装:マリオン・スィートー
- 上演時間:約2時間50分(休憩1回)
- 2003/11/20更新
- 2003/11/18登録
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コメント (10)
最新コメント5件
2003/11/19
No.99 実はジャンルは違いますがSALSAに去年はまりましてDJをしておりました。そこで知り合った方から、あるダンサーをレコメンドされて・・・。とにかく芸術的です。リンクしますので、一度拝見ください。
hommax 来年のピナの舞台は、新作と1980年に南米の大巡業の際、タンゴの生命力を感じて創られた「バンドネオン」という作品をやるそうです。生命に満ちたダンスを感じるということでは、サルサとも通じるのでしょうね。ブエナ・ビスタもそうなんですけど、生活などの状況は厳しいハズなのに、ポジティブに人生を過ごす姿勢は、凄いとさえ思ってしまいます。
No.99 写真にデュオが写ってますけど、フランキー・マルチネスとアィーシャです。で、彼のHPでの写真集を騙されたと思って見てください。サルサのレッスンやショーもいいですが、CLUBでの楽しそうな姿、姿。これですよね。フランキーはサルサを芸術の領域まで持っていってます。素晴らしいエネルギーをピナさん同様醸し出してます。http://www.abakuadancers.com/...
2003/11/20
hommax なるほど。みてみました。楽しそうに踊る感じは、ダンス共通のものだと思います。(笑)けど、ボクは踊れない。。。
No.99 あはは。一度、チャレンジしてみては?かくいう私も一応、CLUBで何回か教えていただくのですが・・・。ダメですね。しかし、CUBAがカッコいいですね。
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