World Citizen
ブッシュがイラク侵攻/戦争を始めようとしたとき、多くの人々が「世界の秩序がとんでもなく崩れるだろう」と予感した。そして今、それは現実のものとなっている。イラク国内は和平はおろか、世界の国々を巻き込んで泥沼化している。これがブッシュの理想ならばアメリカはなんと馬鹿な国になり果てたのだろう、と思わざるを得ない。
表題曲の冒頭の歌詞からして攻撃的だ。長年、David Sylvianを聴いてきたけれど、ここまでダイレクトな歌詞は見たことがない。
ひとりの赤ん坊が死んでいく
取るに足らない小さな出来事
彼女はアメリカ人じゃないから
数に入らないのさ
もうひとつ、分からないのはなぜこの人たちがこんな曲を書かなければならなかったのだろう、ということだ。やはりDavidがアメリカに移住し、坂本がNYにいる以上、そしてお互いに違う祖国を持つものだからこそ感じられた感覚だと解釈すれば良いのだろうか。
歌詞が攻撃的なわりにはサウンドやボーカル、アレンジなどは実に普通で、曲として「反戦」という文脈に立ち入ってくる何らかのパワーは感じられない。いや、感じる曲があるのかどうかよく分からないけれど。
ただ、この手のことをやるにはもっと大きなムーブメントが必要なのではないだろうかということだ。社会全体がもっと世界に関心を向けなくてはならない。小泉/ブッシュ政権について何も感じない人がいる限り、それはたぶん、不可能なのだろう。
- 2003/12/03登録
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