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一人息子

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1936年松竹。監督小津安二郎。原作ジェームス槇(小津のペンネーム)。撮影杉本正次郎。音楽伊藤宣二 。出演飯田蝶子、日守新一、葉山正雄、坪内美子、吉川満子、笠智衆。

 小津作品としては初のトーキー映画となる。
 人間にとって第一の悲劇は生まれて親子になったときに始まっている。朱儒のこんな言葉からこの映画は始まる。
 信州につつましく生きる母子。母はその身を削って生糸工場で働き、息子の立身出世を夢見て東京の学校に進学させる。12年後、成長した息子の姿を見るため上京した母は、そこで自らの知らぬ間に妻子をもうけ、夜学の教師を続けるも生活に苦しむ、その半生を捧げて夢見た姿とは程遠いうだつのあがらない息子の姿を見る。

 代表作の「晩春」でそうであるように、小津作品の多くは結婚という儀式を中心に父と娘の関係を描くのに対し、「一人息子」では母と息子と対照的だといえよう。そして共通するのはどちらもそこには親子の断絶があることだ。
 経済的成功はせずとも人格者として成長した息子の姿を見て、母は故郷へ帰っていく。そのラストは一見救われているようだが、故郷の友人に息子は立派になっていたと嘯く母の姿にはやはり寂しさを見出さざるをえない。
 たとえ親子であろうとも、その溝は永遠に埋められることはないのだ。

一人息子

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  • (tomoki y.)

私の大好きな映画監督。

昭和26(1951)年10月3日  松竹(大船撮影所) 124分  白黒 監督:小津安二郎 脚本:小津安二郎、野田高悟  撮影:厚田雄春 撮影助手:川又昂 製作:山本...

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