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たぐちらんでぃ

田口ランディ

  • 田口ランディの画像

田口ランディという作家がいる
「コンセント」「アンテナ」「モザイク」の三部作が彼女の代表作だ。

そこでは主に
いわゆる「引きこもり」のような現代的病と、
「巫女やチャネル」といったオカルティズム
が主題として表されている


そういった作品の主題に対して、少し「・・怖い」と思って忌避してしまう人もいるかもしれないが・・本当の田口はそういう人・・露悪的な人(※)ではないのだと思う・・。


それは、
田口のエッセーや、メールマガジンを一度でも読んだことがある人なら感じていることのはずだ。

そこで表される日々の気づきや、それに基づいた着想の広がりは、すくなくとも「露悪的」というカテゴリーに収められるような人のものではない。

彼女はとても繊細で、

いろんなことに悩み、それを自分なりに考えて解決していくために文を書いている。
考えるために文を書くので、いろいろな気づきやそのときに生じた感情ををより細かく書き留めることに努めている。



そういうことを考えると、
「田口が作品の主題としてああいったものを選んでいることにも理由があるはずだ」、
と気づいてくる


そして、
実際にそういう理由はあるわけだ



※:オカルティズムや現代病だけに傾倒して、ことさらに怖いものを露出したがる人

-------------------------------------

田口ランディにはかつてお兄さんがいた

そして

いまはもういない

いわゆる「引きこもり」という状態になって、全ての労働を積極的に拒否した末、餓死してしまったから。
全ての労働というものには、いわゆる仕事とよばれるものや、自分のために食物を摂取することさえ含まれる。

そして

餓死していった・・


田口にとってはそれがずっと・・楔のようなものになって・・心の中に残っている


そのとき田口は
「優しくしてあげられなかった・・」
って思ってしまっているから・・

そして
なぜお兄さんがそういう形で死んでいったのかが、未だに分からないことだから・・


-------------------------------------

(ここから妄想入ります m(_ _)m)

でも、
「引きこもり」と呼ばれる状態はそんなにネガティブに考えなければいけないものなのだろうか・・?

あの状態・・
部屋中に神経が張り巡らされていくような状態ってのは・・

そして、
その結果として、(神経剥き出しだから)、街中に出たときに情報がやたらうるさく気になって・・
室にこもるというような状態は・・


それほどネガティブなものなのか・・


ぼく流に解釈すればそれは
<禅>における認識の幅の拡張(あるいは元からあった感覚(純粋経験)への回帰)と同じような状態であって、あとはそこに正しい知識・・社会的に通じるような知識や認識(原理への知識)をぶら下げてやれば、認識の拡張は完成する


だから・・
あと一歩のことなんだ


それは「引きこもり」っていう不良品みたいな名前で呼ばれるようなものではなくて・・
ただ、
あともう一歩で完成する前段階としてマユにこもっているようなものかもしれなくて・・
(だからぼくはこの状態を「マユの人」って呼ぶ)


そう考えれば、
田口が次に描くべき世界が見えてくる

「マユを破って羽化する蝶の物語」

それを正面から描いていくことだ


しかし、
小説という技法によってそれは可能なのか・・?



ぼくはは可能だと思う

-------------------------------------

(はい、さらに妄想入ります m(_ _)m)


私見だし、ホサカのところでもちょっといったけど、

ぼくは小説という表現のモードを、データを用いた実証(帰納法)や論理的類推(演繹法)のような論理演算に対するAlternativeな証明過程としてとらえている。

つまり、
社会や人間心理をとらえるためのシミュレーションとして・・


少しでもでもなにがしかの物語を書いたことがある人間なら分かるだろうが、
物語の登場人物というものは、背後設定や人物の設定がきちんとされていれば、
その場面場面に応じてキャラクターが勝手に話してくれるようなところがある

(cf.だから「あしたのジョー」とか「修羅の門」事件とかおこったんだけど・・)

で、

それに対して、(はい、批判覚悟でいいます)、人文・社会科学の方法というものは
客観的科学とされて、完全に理詰めで固められていっているように見えて、じつは決定的な抜け穴がある部分があって・・・

たとえば、最初の理論設定とか・・

この部分ができあがる際の着想って・・ぢつは・・
けっこう偶然だったりする
(※この辺りは、『磁力と重力の発見』、とか見ても出てくるはず)


なので・・
その部分・・理論構築がどのような外部要因からなされたかって言うことになってくると・・
じつはけっこう曖昧で・・


たぶん、これって
それぞれの研究者の生活環境(生きている文化)と関係してくるんだけど・・
んで、文化的多様性(ヨコの論理)ってやつが理論(タテの論理)に影響していくのね


で、
そういうの考えると・・

多様性の影響過程ってのは明らかにされていないので・・
この部分に関しては、小説という方法でも十分に勝負できるわけだ


社会環境のシミュレーションという形でね


その結果として、
小説のような方法では、理論や実証研究とは違った解がもたらされる可能性がある


だからやっぱり、
田口にはこの部分で勝負してもらいたい(このモードが一番慣れてるのだろうし)

きちんとした背景知識を身につけて

そうすればこんどはもっとキャラクターがビンビン翔ってくれるはずだ


(そういう仕事は、田口ランディならやれるし、田口ランディのような繊細さがないとできない)


そういうわけで


がんばれ!田口ランディ!!



---
付記:
でも、しんどかったらエッセーとかでもいいけど・・(^^;))

--
関連:
田口ランディのコラムマガジン
http://tanakanews.com/randy/

田口ランディ

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m_um_u.
詳細情報
  • 小説:三部作(「コンセント」「アンテナ」「モザイク」)ほか短編など
  • エッセー:「ひかりのあめふるしま屋久島」「忘れないよ!ヴェトナム」ほか
  • メールマガジン:「田口ランディのコラムマガジン」
  • 2004/01/22更新
  • 2004/01/22登録
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コメント (6)

最新コメント5件

2004/01/22

m_um_u. あ・そっか、音かぁ・・・。

m_um_u. あ・そっか・・ここまで求めると「文学」になっちゃうんだな・・。うーーーー・・・ん (^^;)

2004/01/30

m_um_u. おっしゃる通りだと思います。社会は少しずつそれを許容するはずだし、そうしなければ発展がないように思います(少なくともぼくには)。それはこのような問題だけに限らず、あらゆる「<違うもの>/<ふつうのもの>の差別化(そして排斥)」の問題にも通じると思うのですが・・・そういったからくりに気づいて、立て直していかないと(もしくは、排斥されている人が勇気をもって立てるだけの土壌が育たないと)なんにも変わらないような気がするので・・。

2004/02/03

m_um_u. 「マユの人」に対する学会の認識・・この程度のもののようです (http://www.socion.net/soul/index.php?...) @日韓共同会議。・・特に韓国のがひどいですが・・・まぁ、こんなものなのか(あいかわらず) ・・こんなもんなんです・・。

2004/09/30

m_um_u. 田口ランディブログ始まってるみたいです(http://blog.ameba.jp/randy/) でも、分量はメルマガのときより少ない..

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