ミウラバイエンシゼンテツガクロンシュウ
三浦梅園自然哲学論集
尾形純男、島田虔次 編注訳/岩波文庫。
三浦梅園(1723-1789)は、江戸時代の哲学者。本業は医者。
三浦梅園の主著は『玄語』。これには玄語図と呼ばれる、円を組み合わせた独自の図を172点含む。また、他人の理論は一切引用されておらず、直観で結論だけ記述しているかのようなものなので難解。そこで岩波文庫みたいなところでは、まずその解読のためのバックボーンとして三浦梅園の学問論などを集めて現代語訳してみたというところ。
三浦梅園の存在論のベースは、「一即一一、一一即一」(1つは2つであり、2つで1つである)。これは1つのように見えても、その内部には対立構造をもつ、また対立あっての1つというもの。この考え方は、「反観合一」や「■易」(陰陽から「こざとへん」を取ったもの)とも呼ばれる。
最初に「一」(全体)があって、それが2つずつどんどん分岐してゆき、最終的に個別具体的(日常的)な概念/ものにまで降りてくる。逆方向に、2つずつ統合していけば「一」(全体)に至る。
このような玄語図の具体的な内容を吟味すると無理矢理な箇所もあるだろう。しかし、このシンプルな方法で世界を記述・図示してやろうという態度が面白かったりカッコよかったりする。
また、一般的には儒仏道の世界観(存在論)を、うまく抽象化して統合して図示したと言えるだろう。
三浦梅園の魅力は(変な表現だが)「巨大な小ささ」や「深遠な軽さ」にある。
(学問は結局、それぞれの人が深く納得/諒解することが大事なので)「このあいだもある人がきて、わたしの説を論破する人がいることなどを聞かせてくれましたので、''それでいいのだ''といってかえしました」
<参考>
玄語(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/...
ディレクトリ構造というのはちょっと行き過ぎの気もするけど。
西洋の科学、東洋の科学と日本の科学(第3回)
http://www.d1.dion.ne.jp/...
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コメント (6)
最新コメント5件
2004/02/20
m_um_u. (社会システム論的には多様性の導入過程が明らかになっていないはずなのです。そして、それによる変化パターンもねw)
半無人 自分も半年ぐらい前に知って少し落ち着いたところです(笑)。図の話は、剖対反比図一合って、金剛界と退蔵界か?とか、「一」(全体)のことを仏教だと「仏(ほとけ)」って記号(アイコン)で表すよなぁ、というのもあります。
m_um_u. ま・・曼荼羅ですか?・・そっちはまだ全然見てません・・(^^;)。そのうち見ようかと思ってるんですが・・まず、西田をきちんとやって、つぎに三浦梅園やって、五行を含む中国思想かな・・、と。(でも、面白そうですね (^-^))
半無人 思考を触発されるていうか、イメージがギュッと詰まっているというか。ともかくすごい人がいたもんです。びっくり。
m_um_u. (笑)はい、びっくりです
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