『家族狩り』 天童荒太
1995年に出されたミステリー。
しかしこの作品は、
ミステリーの域をはるかに越えている。
愛とはなんであろう?
家族とはなんであろう?
家とはなんであろう?
学校とはなんであろう?
「思春期心の悩み電話相談」にかかってくる電話から物語は始まる。
父親からの性的虐待を告発し、
「家族全員ぶっ殺してやる」と言い放ち、切れる電話。
ある進学高校での生徒と教師のちょっとした会話から展開する物語。
ある児童相談員の葛藤。
ある刑事が一つの家族を守ろうとする中で、自身の家族が崩壊する様。
そしてふと表れる、シロアリ駆除会社の男。
これらの物語が次第に交錯してゆき、
事態は悲惨極まりない方向へと向かう・・・。
文章はとてもどきつい。生々しい。
そして怒りに満ちている。
しかし、クライマックスは少し温かい。
が、油断した読者はまた驚く事になる・・・。
傑作長編!かなりの読みごたえ。
山本周五郎賞受賞作。
天童荒太は今年の1月から、
この『家族狩り』の構想を元に、新たな物語を5部作で発表している。
こちらもかなりの秀作。
月に一冊しか刊行されないので、次回作が待ち遠しい!
宮部みゆき以来のヒットかもしれない。
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