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しんぱん

審判

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カフカ三部作の一つ。銀行員の主人公が無実なのにいきなり逮捕される。その後主人公はあれこれ工作するが、、、、、、、、と言った内容。

私が所有してるのは、角川クラシック文庫のつるつるとした表紙に変わる前の紙表紙やつである。因みに訳者は本野亨一。訳は非常に硬質で面白みは無いが本文を忠実に訳してるような気がする。
本作は、カフカの作品の中でも結構読みやすい方だと思う。『城』のように何度も同じ所を読み返した記憶は無い。わりとサクサクいける。また『アメリカ』のようにイマイチつまらないと言うことも無い。丁度いいバランスのように思う。

さて『審判』である。主人公はいつも疲れていて、考え過ぎで疑心暗鬼で、神経質なのは他のカフカの小説同様なのだが、さて、本作でちょっと毛色が変わってるのが、主人公がやたら切れると言うことである。もう銀行員とは思えないキレッぷり。ちょっとカルシウム不足してるんとちゃうの?まあ、カフカの世界は悪夢の世界。切れようが、我慢しようが、足掻こうが、じっとしてようが、結局は良い事なんか無いので、適当に爆発してた方が精神衛生上いいのかもしれない。まあ勿論切れて事態が好転するなんて事はカフカ世界ではカンボジアがGNPで美国を抜かすくらいありえない。結果、七色の災難が主人公に降りかかって来る事になる。しかもまた主人公は色々工作し、事あるごとに切れるので円環的に徒労が塵のように体に蓄積していく。この円環的と言うのがカフカのキーワードのような気がする。特に審判では他の2作よりも一層同じ所をクルクル周ってる感が強い。しかもこの審判は『城』以上に未刊度が高く、未刊の章が6章ある。ひとつは第8章として挿入されているのだがそれ以外は補記されて、途中挿入される予定だったのかそれとも破棄される予定だったのか解説を読んでも今一つ微妙なところであるが、兎に角、非常に中途半端というかほんと物語の途中でいきなり最終章を迎えそして主人公がいきなり殺される、、、、、、難解過ぎであると思ったら、なんと解説で説明してくれました。なんだかきりが無いから、途中で終わらせるしかないとか?ほんとかよ?
くどくど書いてしまったが、カフカの小説は事態が全く進展しない、その同じ所をぐるぐる周ってる状況を読んでいて楽しむ不思議な小説である。後半は作者が錯乱してるのか知らんが(本編と脈絡が無さ過ぎる、文体の統一が乱れてる)結構読み難いが、カフカ世界を楽しむ初心者にはこの審判はお奨めである。

審判

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フロム

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コメント (4)

2004/07/20

ttchar 最近、通勤時間が飛躍的に長くなったため、今まで読もうと思って読めなかった本を読んでます。この本も、思いっきり村上春樹の影響を受けて読んだのですが、翻訳に違和感を感じることもなく素直に面白いと思える作品でした。ただ、もがけばもがくほど行動が裏目に出る主人公の様子を読むにつけ、電車を降りて会社で気張って働く気力がどんどんなくなっていくのが困り物でしたが。

フロム カフカの小説に出てくる登場人物は何時もくたびれてますね。頭痛に悩まされてるし。しかしコレも何かの縁。イッチョ三部作を制覇してみたらいかがでしょう?

2004/07/21

ttchar とりあえず、カミュの異邦人にも挑戦してみました。カフカ三部作はその次ということで。頑張ります。

フロム 異邦人も面白いんだかつまんないだかよくわからん作品でしたよね。カフカ三部作は強敵なんで覚悟しておいた方が良いですよ。

つながりキーワード (4)

いつまでたっても目の前の城にたどりつけない測量士。これを悪夢とみるか、寓話とみるか、ブラックユーモアとみるか、自由なのだけど、改めて読んでみると、(わかってて読むからかも...

あのフランツ・カフカが残した奇妙なスケッチ。 なんとなく「審判」を思い出させるイメージ? カフカっぽいといえばカフカっぽい。

ポーランドのカフカと呼ばれたブルーノ・シュルツの全集。現在彼の作品が読めるのはこれだけじゃないでしょうか?クエイ兄弟の映画やテアトル・ド・コンプリシテの舞台の原作になった...

映画・ビデオ審判

  • (emmet)

古い映画を持ち出してしまった....。 なんとも奇妙な映画です。 原作がカフカなので...。 しかし、映像がとても面白いし、きれいなんですね。 古さよりも、新しさを感じてしまったですよ。

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