トラブルヲタシナメルモノガトラブルメーカー
トラブルをたしなめる者がトラブルメーカー
このシリーズは、「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載中の「おとなの小論文。」を読み、批判と反論について皆さんと一緒に勉強するためのものです。
さて、第三回となった今回は、「Lesson82 批判に生まれる相似形――批判・反論の条件3」を取り上げます。
その前に、論者と批判者の相似形を語るうえで考えておかねばならないことがあります。
「ミイラとりがミイラになる。」
この言葉は、説得におもむいた者がかえって相手と同じ意見になってしまう、という意味ですが、論者と批判者との間には、このことわざを使うことが出来ません。
なぜならば。
ミイラとりである批判者は、論敵を排除することが目的ではありません。
論者の主張の可否に検討を加え、評価・判定し、誤っている点やよくない点を指摘し論じ合おうとする者が批判者です。欠点や短所をことさらに言い立てるのもまた批判ですが、論者の主張を排除しようとするのは決して批判ではなく、嫌がらせによる主張の妨害行為と言えるでしょう。
また、ミイラである論者は、訪れた批判者を自分の主張に同意させることが目的ではありません。
批判を通じて補足や修正が必要であるかどうか議論を重ね、自分の主張にさらなる確証を持たせていくことが論者の務めではないかと思います。もちろん、批判者の指摘により自分の主張が根本的に間違っていたことが明確になったのであれば、論者自身がその主張を撤回することは自由です。
しかし批判者が撤回を押し付けるのは間違いです。批判者が論じるところの材料は、相手の主張を元に展開されているのですから、主張を撤回するということは自分の論じた内容までもが無意味になるという事です。
それを自分から行おうとすることは愚の骨頂、もしくは論者と無理心中を図ってでもその議論を無くしたいという目的がそこにあるということです。
有意義な議論とは、独創的な主張を展開する論者と、そして、その主張を明確に評価・判定できる批判者が居て成立します。
つまりは論者も批判者も、一つの主張を確固たるものにするために存在しているのです。
続きはD-Pointでどうぞ
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