田水沸く
夏の季語。
今日のような強烈な夏の日射しの日、今までと同じ設定なのにシャワーのお湯が熱く感じられた時など、ふと浮かぶ言葉です。
その瞬間
夏休み影の短い時間に裏の山を一人で歩いている
麦わら帽子のあごひもを伝う汗
蝉の声しかしない静寂
さっき蚊に喰われた足が痒い
青々と茂る稲のむっとするような草いきれ
水面に反射した日光が鍔の影に模様をつくる
手を差し込むとそれは水ではなく湯のぬるさ
顔を上げると瀬戸内の水面も高く上った日を反射している
島の向こうに小さな入道雲が出来ている
雨が降り出す前のあの匂いがする前に家に帰らなきゃ
…という情景が頭に拡がります。
きっと、子どもの時の色んな夏の記憶が1シーンとして構成されていて、もしかしたら実際に自分自身で体験していなくて本で読んだり映像で目にしたイメージも入っていると思います。
でも、じりじりと肌を焼く日射しや、ふと吹いた風で首筋の汗がひやりとして気持ちよかった感覚までもが、この言葉一つでまざまざと蘇えるのです。
- 2004/06/22更新
- 2004/06/22登録
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