ビッグクランチ
Big Crunch・ビッグクランチ
宇宙はおよそ150億年前の「ビッグバン」で誕生し、急速に膨張を続け、今も膨張していると考えられている。
天体研究者たちは、宇宙に散らばる銀河団までの距離を計測しようと考える。離れた地点までの距離を計測するのに便利なのは三角測量法だが、地球の公転軌道(半径約1億5000万キロ)を利用する年周視差を利用しても、太陽に近い数百個ほどの恒星しか観測することができない。
そこで恒星の光の色やスペクトル(波長)と絶対光度(一定の距離に置いた明るさ)の関係を利用して、みかけの明るさから逆算して距離を求める方法を考えた。また、特殊な変光星の絶対光度と変光周期の関係から距離を逆算する方法も利用されている。
そして、これまでに遠くの銀河は宇宙の膨張により遠ざかりつつあり、遠ざかる速度は距離に比例していることがわかってきた。
最近の天体ニュースによれば、NASAのチャンドラX線衛星の銀河団に関するデータから10億から80億光年の距離にある銀河団26個について調べ、銀河団の中にある熱いガスと暗黒物質の比率が決定され、時間の経過と共に宇宙がどのような変化をしてきたかが示された。
また、NASAのマイクロ波観測衛星とチャンドラX線衛星によるデータを合わせた結果から、暗黒エネルギーの量は75%、暗黒物質は21%、残る4%が、人間の目に見える物質だと発表されている。
宇宙の将来については「ビッグバン」が最も知られているが、反対に宇宙はいずれ自身の重力によって収縮し、すべての物質と時空がつぶれて、無次元の特異点に収束してしまう「ビッグクランチ」があるとする理論もある。しかし、今回の研究結果が示すように暗黒エネルギーが一定であれば、宇宙の将来は、意外にも、劇的な変化は起こらずに静的なものになるとの見方もされている。
宇宙の果てに連なるモノリスに想いをこめて、今夜も平和で楽しい夢を見たいものである。
- 2004/08/15登録
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