日本の幻獣展
かねてより非常に楽しみにしておった日本の幻獣展(http://home.catv.ne.jp/hh/kcm/exh/...)に行ってきた。
←コイツ(印旛沼出現怪獣:天保14年、光とともに現れて13人が即死した)に強く惹かれたのだ。賛同者を集めたところ、会社の同期だけで4人も集まったため、展示最終日に満を持して雁首揃えて観に行った。
集合後、「ひもじや」「幻獣の前に肉食わねと」「あめゆじとてちてけんじや」と哀願するabe++氏(http://www.022.org/abeplusplus/)のプレゼンに沿い、近所のBIG BOYへ。粉砕された牛豚の屍肉を再度固め焼いたアレを食らう。abe++氏は漢(おとこ)であるため、1パウンド(453.59237グラム)のアレを注文。単品でメガカロリーを超過するアレを貪り喰らうabe++氏の姿に、幻獣と真正面から向き合おうという悲壮な想いを感じる。
嫌というほどにアレを詰め込み腹くちくなり過ぎつつ入館。会場の入り口には我々を迎え撃つかのように印旛沼出現怪獣がデカデカと掲揚されている。そのインパクトのある顔に、即死に近いダメージを受けた我々は、「親戚にこういう顔のおじさんいたなあ」と思い出が走馬灯のように甦り、思わず出口から入ってしまう。慌てて入り口まで逆流。
幻獣展は、貴重で嘘くさい資料が「時系列」「幻獣別」に展示されており、閑散としているかと思いきや、展示物の前にはズラリと人だかりが。日本の未来を少し憂う。
まずは河童。安土桃山時代には既に河童の記録が残されており、江戸時代はじめには現在伝えられている姿と変わらない絵が完成していたようだ。注釈には「すごく生臭い」とある。香ばしかったりシトラスの香りじゃなくてよかった。カミナリ様が河童に引きずりこまれている絵が多い。水辺に落雷が多いという自然現象をこういった形で折り合い付けようとする姿勢がニクイ。
そして知った驚くべき事実。「河童の皿にはふたが付いている」というのだ。少年チャンピオンの『サナギさん』で河童の皿にラップをかける話があったが、既にそこは対処済みだったのである。驚くべき先人の知恵だ。
展示してある河童のミイラは非常に「よくできて」おり、現代の高須クリニック的な継ぎ目処理の起源を垣間見たような気がした。
次に現れたのは人魚。西洋のマーメイドとは違い、うすら汚いオッサンの人魚が多い。ヘタすりゃ顔だけ人のシーマン的な人魚も多い。
中でも異彩を放っていたのが富山県沖に現れた「悪魚」。体長11m、鱗は金銀に光り、顔だけ若い女で、角は60cm。火を噴く。450挺もの鉄砲でやっつけたそうだ。ディズニーもこっちの人魚だったらよかった。
想像するに、悪魚は大陸や朝鮮半島からやってきた不審船だったのはあるまいか。舳先に顔を模した飾りをつけ、火か大砲なんかが出るようになってたのかもしれない。金銀の鱗は装甲だろう。
そして雷とともに落ちてくると言われていた雷獣。ピカチュウのようなかわいらしい古代絵に思わずひるむ。展示してあった雷獣のミイラは明らかに縁の下で干からびているネコの亡骸であった。
次は「件(くだん)」。漢字の表すとおり、人面牛である。予言癖があるらしく、そこから『依って件の如し』などという結び文句ができたとかできなかったとか。ただしくだんちゃんは予言すると死ぬ。予言しなければいいのに。
くだんちゃんはおそらく、人の頭とすぐ死ぬという特徴から、未発達もしくは遺伝性疾病で生まれた子牛だったのではないかと言われている。それと予言との関連はまだ不明であるので、特報リサーチ200Xが追って報告すると思う。ちなみに見た目的には私が一番おっかないと思った。(くだんちゃんについてイケてる特徴づけをしているサイト→http://kataribe.com/HA/06/C/0304/
その他、鬼や天狗や龍やらメジャー系の幻獣が並ぶ。名もない幻獣もズラリ展示されている。その中で秀逸だったのが幻獣年表の中のくだり。
「松平徳三郎の宅地に、豆腐を好んで食べる怪虫が出現。珍しいので虫カゴで半月ばかり飼う」
こっこれはヘルシー指向だ! そのあまりのヘルシーさに私は現場で崩れ落ちてしまった。だがこれはもしかして豆腐しかあげなかったから半月で死んじゃったのではないか。今後もし私が怪虫を見つけたら、珍しいので虫カゴで半月ばかり飼って豆腐ばっかり与えてみようかと思う。
このように非常に充実した幻獣展ではあったが、惜しむらくは、ミュージアム学芸員手作りの幻獣グッズ(しかもものすごくマイナーな幻獣であるアリエとアマビコ)が全て売り切れていたこと。古代絵を忠実に表現した稚拙なフォルムが幸運を呼びそうだ。
帰り、あまりの精神疲労に赤信号無視した。車での幻獣展は控えた方がいい。
- 2004/09/06更新
- 2004/09/06登録
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