ヤブニラミカガクロン
やぶにらみ科学論
池田清彦/ちくま新書。
科学は、一般性とコントロール性を持つ。大きなものを設計、コントロールするには、科学が有効。しかし近代が進み、高速道路などの社会インフラもひととおり整備され、人々の欲望も多様化し、人々の一般性の度合い(皆が同じものを欲しいと思う割合)は小さくなり、科学の重要性も多少低くなってきた。
それを反映してか近年、瑣末で過剰なトンデモ叩きによって本質を見失っている状況や、今度は逆に科学の権威をかさに着たような微妙な商品、客引きに血眼な医者も目にする。病院の待合室でのお年寄りの会話「Aさんは今日は来てないですね」「Aさんは今日は体調が悪くてお休みです」なんて冗談も。
そこで、普通の人の現実的な生活レベルの話においては、科学信仰でも、もちろん反科学でもない態度、あるいは科学との上手な付き合い方(科学リテラシー)あたりが求められている。筆者はそこへ言葉を充填してゆく。
科学的知識の信憑性をランク化してるのが良かったのでまとめておきます。
1)科学的にほぼ確実な言説
ex.光より速くコミュニケーションできない
2)統計確率的な言説
ex.タバコを吸うと肺がんになる
3)現在最も有力な仮説
ex.進化の原因は遺伝子のランダムな突然変異と自然淘汰である
その他にも、「地球温暖化論のいかがわしさ」「クローン人間作って、何が悪い」「外来種撲滅キャンペーンに意義あり」など、面白い提言、視点が満載です。
「科学が人々に様々な情報を提供してくれるのは歓迎すべきことだ。しかし我々は科学がよしとするものに従う義務はない。」
#近年、進化論の分野では「分子進化の中立説」というのが有力な仮説という話。これは、遺伝的な変異が自然選択だけではなく、確率によって定着するという説。
http://ja.wikipedia.org/wiki/...
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- 2004/12/23更新
- 2004/11/04登録
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