パーソナル ハンディフォン システム
Personal handyphone system
パーソナル・ハンディフォン・システム、略してPHS。
テレパシーで会話をするSF的な未来世界に我々は既にいる。多くのSFで描かれた方法ではなく、携帯する電話機によってそれは現実のものとなった。
駅前には等間隔に離れた人々が耳に片手を当ててぼそぼそと呟いている。見慣れたいつもの風景。10年前ならば彼らはアブナイ人たちに見えた事だろう。ちょっとぞっとする。
1995年からまだ10年も経っていない。
1995年、PHSサービス開始。
「PHS」というこの言葉は、モバイルフォンが普及していなかった当時、従来の「業務用途」や「お金持ちの贅沢品」としての価値を超えて「個人が無線コミュニケーションで結ばれる世界」の実現という未来のビジョンをきちんと志向した言葉だった。当時、このビジョンと現実的な料金にワクワクさせられたのを憶えている。(今では「ピッチ」というと、何故かとっても軽い言葉に聞こえるようになってしまったのだが。)
モバイルフォン、つまりケータイおよびPHSの本質はインフラを含めた無線通信ネットワークシステムであり「電話機」はこのシステムの端末に過ぎない。ケータイという言葉は、端末装置を指すが、PHSという言葉はシステム全体を示している。
今もDDIpocketのPHSを使っている。「なんでPHSを?」とよく聞かれる。理由は以下の通り。
・低料金
・高音質(最初からデジタルを前提で作られているシステム)
・「ケータイ」に比べて電波の出力が1/10以下。身体に当たる電磁波量を比較するとさらに低い値だとか。(機器への影響が小さい事から、院内連絡にPHSを導入している病院もある。)
PHSだと通話エリアが限られるのでは?という先入観があるが、ケータイと両方を使ってみると、どちらも通じにくい場所はあるし、それほど劣る感じもしない、というのが私の実感。もちろん地域や場所によるしアンテナの設置状況次第だろうけど。
DDIポケット、NTTパーソナル(現在はドコモ)、アステル(現在は順次終了中)と、PHS各社を全て使ってみたが、私の経験ではDDIポケットが断然良かった。一時、使いたい端末があったので、ドコモのiモード携帯も使ってみたが、音質の悪さに我慢できず・・・またDDIポケットに。
DDIポケットはアンテナ網の充実と技術革新によってPHSの初期性能を大きく改善して現在に至っている。
PHSよりもケータイにユーザーが流れるのは、携帯電話事業者(キャリア)の戦略が大きいのではないかと思う。PHSキャリアが携帯電話キャリアの傘下にある状況が、より利益を見込める携帯電話の方を優先させ、端末デザインやイメージ戦略などで意図的に差別化を図っているのが現状なのかも?
最初に使った端末はCASIO PH-100(1995年、kw画像)。
今は京セラのAH-K3001Vを使用中。
Wikipedia「PHS」↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/PHS
・当初の開発名称は「第二世代デジタルコードレス電話」。盗聴防止の為、デジタル方式を採用。
・当初はPHP(Personal Handy Phone)と呼称。PHP研究所(Peace and Happiness through Prosperity)とのバッティングで呼称変更。
・発表当時、PHSは「フォス」と発音するとされていた。
・当初の法令上の呼称は「簡易型携帯電話」。高機能な実質に合わせ、のちに「PHS」に改められる。
・契約数は1997年9月の710万台をピークに減少。2004年8月現在500万台。
・最近、台湾・中国などでPHSが普及しつつある。2003年から、DDIポケットと台湾の大衆電信とのローミングサービス開始。
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PHSの出現がモバイルフォンの爆発的な普及をもたらした。それは、大学生、高校生など、以前では考えられなかったモバイルフォンの新たな使用者層をも掘り起こした。
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一方、携帯電話の方はキャリアの新規参入と、低廉なPHSに対抗して端末の価格・サービス料金の低廉化を行った。使用者数の増加とモバイルフォンへの需要拡大がこれらのコスト減を現実的なものとした。
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PHSがもたらした使用イメージを持つ、モバイルフォンの新たな使用者層にとって、それなしでの生活はありえない。彼らは、携帯電話のコスト減に対して次々に乗り換えを行う。端末メーカーも、新たなモバイルフォンのイメージに合わせた端末をデザインすることで乗り換えに拍車をかけた。
携帯電話メーカー/キャリアの方から見ると、新たな使用イメージを浸透させ、新たな使用者層を掘り起こすというのがPHSの存在価値だったのだろう。
しかしそれは、使用者にとっての価値とは異なるのだけれど。
- 2004/11/26更新
- 2004/11/25登録
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コメント(10)
コメント (10)
2004/11/25
SSMG 意図的に恣意的に格差を付けられてる気はいつもします。なんと云うか、忸怩たるモノが。
2004/11/26
島崎丈太 同感です。 海外でも繋がる電話の必要性から、どうしても携帯も必要なのですが、自前で使うとしたら、PHSがいいな。
rhodia shimo.さんへ。情報ありがとうございます。検索したらWikipediaにまとまった情報があったので追記しました。開発名称「第二世代デジタルコードレス電話」ってのは意外。そういえば、かつてはコードレス電話が世の中を席巻してましたね。トレンディドラマには欠かせないアイテムでした。「フォス」より長い言葉の「ピーエイチエス」が広まり、それが縮まって「ピッチ」になったってのも面白いですね。
rhodia SSMGさん、同感です。意図的な格差の結果、より安全だったりよかったりするものを選びにくくされている状況は、使用者にとっては納得いかないなあ、いう気になります。
島崎丈太さん、DDIポケットと台湾の大衆電信とはローミングが始まってるようですねえ・・・
島崎丈太 そうなんです、僅かながら海外ローミング出来るんですが、私の仕事の出張先に台北は無いんですよ、残念ながら。(そういう意味で今はVodaphoneを考慮しています)
2005/11/24
島崎丈太 今日の会社帰り、Willcomの袋を持った人が多く目につきました。 EDKIMさんが書いておられるように、皆注目しているんでしょうね。 私も明日以降の評判・噂を楽しみにしています。
2006/07/17
happy_go_lucky 大病院ではスタッフの方々の必需品のようです。やはり電磁波の関係だそうです。WHO(国連)の発表を受けて、この秋に厚生労働省から大きな動きがあるとの噂。お子さんに持たせるならPHSでしょうね。
2006/07/18
rhodia happy_go_luckyさん、情報ありがとうございます。厚生労働省の動向に注目ですね。そういえば最近ウィルコムのCMで、病室のベットのお母さんと自宅の娘が通話する、というのがありました。http://www.willcom-inc.com/ja/... これまでのケータイのCMからはあり得ない展開ですが、これもケータイ大手キャリアから離れたウィルコムだからこそだと思います。http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/... 考慮すべき問題もあるかとは思いますが、良いものが理解されて使われるのは良い事かと。私は子持ちではないですが、自分が子供に持たせることを想像すると、やはりPHSを選ぶと思います。
rhodia EDKIMさん、情報ありがとうございます。私の京ぽんもバッテリが怪しくなってきてますが、コロニナやってるので機種変に慎重になってます(笑)「結論:ケータイは-H"の100倍の電磁波出してます。」の記事は、私もkw本文を書く前に参考にしてましたが、(熱烈な)DDIポケットユーザー側の情報であるのと、ちょっとセンセーショナルすぎるきらいもあって本文では控えめに書きました。数字は計測条件などにもよるし書き方にもよるのであまり過敏に反応するのはどうかとも思うのですが、それにしても放出する電磁波量の差は明白で、体にとっては電磁波量が小さいに越したことはない、ということは間違いないと思います。以前私自身、PHSをビデオカメラの上に置いてたら、着信と同時にカメラが誤動作をした、とかMOディスクとPHSを一緒のバッグに入れてたらデータが消えた、等の事例を身近に目にしてました。なので私はPHSでさえ常時身体に密着させることには抵抗を感じます。
島崎丈太 happy_go_luckyさんが上のコメントに書いておられるような「病院内で使えるPHS機」と、「通常のPHS機」、という風に区別があるのでしょうか?










