ホントの話―誰も語らなかった現代社会学 全十八講
呉智英/小学館文庫。
著者には、2つの特徴的な態度がある。まずは、両極を見て、どこでバランスするかという「中庸」の視点。
そして、もうひとつが過去からの視点、歴史からの視点である。これよって、現在の混乱した状況を描くこと、上手く整理することができるのだ。
■混乱する愛の概念
英語では「愛」はlove一語だが、聖書の原本を記したギリシャ語の世界では、愛はエロス(性愛)、ストルゲ(家族愛)、フィリア(友愛)、アガペー(神への愛、神からの愛)の4種類に分類されていた。まず、これらを愛の一語で括るのは無理がある。
エロスは対立的、攻撃的な愛、ストルゲは並行的、団結的な愛で、ベクトルが逆になっている。恋愛から家族愛への方向転換がうまくできれば、いい家庭を築く事ができる。
しかし、自我や欲望を刺激しがちな現代社会では、この方向変換は難しい。はみだしてしまったエロスの吸収装置はかつては遊郭や社交界だった。
#11/30「爆笑問題のススメ」出演記念。
- 2004/12/22更新
- 2004/12/05登録
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