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だいぼさつとうげ

映画『大菩薩峠』

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 一昨年10月,チャンネルNECOで三部作を一挙放送していたのを居住まいを糺して観た。
 「大菩薩峠」と言えば盲目の剣士,机竜之介である。ガキの頃読んだ梶原一騎・庄司としおの「夕焼け番長」で知った名前だ。シーンも覚えてる,影の大番長,紅小路ひろし (字を忘れた) の「虎騙し」によって一時的に盲いた赤城忠治がその紅小路を追って街のチンピラとやり合う場面である。
 目の見えない赤城に容易くあしらわれてチンピラが叫ぶのだ,「めくらのくせになんて強い野郎だ」,「ま,まるで机竜之介みたいなやっちゃ」(一部不適当な言葉が含まれておりますが作品の雰囲気を壊さぬため往時のまま再現しておりますご了承下さい) 。
 と,いうわけで小学生のあのころから,「いつかは読まねば大菩薩峠」と思っていたのだがこの中里介山の大作には未だに手を付けていない。つまりは「盲目の机竜之介という強いサムライが出て来る話」だとしか知らなかったわけだ。それがあなた,「大菩薩峠」「大菩薩峠 竜神の巻」「大菩薩峠 完結編」と3本いっぺんに観たのである。
 監督は三隅研治 (完結編のみ森一生) ,出演は市川雷蔵,中村玉緒 (若くて綺麗) ,本郷功次郎に山本富士子 (めちゃ若くて綺麗) 。1960年,1961年の作品である。オレが産まれたころだがこの頃は日本映画もリキがあったんだなぁ。
 
 で,内容なんだが驚いた。これ,ピカレスク・ロマンなのだな。机竜之介つうのはあなた,エライ悪人なんである。冒頭いきなり何の罪もない山本富士子のお爺ちゃんを辻斬りするわ,奉納試合での手加減を頼みに来た相手の許嫁 (中村玉緒) を手篭めにするわ,その奉納試合では木刀で相手を殴り殺し,中村玉緒をかっさらって江戸に逃げてくるんである。江戸ではしばらく大人しく暮らしたものの,今度はクチゴタエした妻の玉緒をいきなり斬り殺し,まだ乳飲み子の自分の息子をおきざりにして新撰組に入りに京都へいっちゃう…。
 うーん,こう書いてみるとめちゃくちゃ人非人ではないか。当時大映の二枚目看板スターであったろう市川雷蔵にこういう役をさせるのも (やる本人も) スゴいが,こういう原作をちゃんと受け入れていた観客の側もスゴいよな。そんで,この三部作,第一部,第二部は映画の終わりがなんと「果たし合いの途中」なのだ。まるで毎週やってる連続ドラマみたいな終わり方,完結編まで観ないとなんのカタルシスもないのである。いやぁ,何度も書いてバカみたいだがスゴい。皆さんの死ぬまでに一度は観ましょう「大菩薩峠」。
 

映画『大菩薩峠』

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詳細情報
  • 団体名: 大映(京都撮影所)
  • 年(代): 1960年
  • 人名: 監督:三隅研治
  • 原作:中里介山
  • 出演:市川雷蔵,中村玉緒,本郷功次郎 ,山本富士子,笠智衆
  • 2002/03/07更新
  • 2001/11/12登録
  • 7467クリック

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コメント (9)

最新コメント5件

2001/11/13

らいた そ、そうなのか...。 本当に長い話のうえに面白く、ニッポン人の一般教養とは! そこまで言われては、見ねえワケには。...ビデオ出てるかな?

う,中村キンノスケは若いときのあの若殿然とした顔がダメで(笑)。

2002/05/23

ちあき 近所のレンタルビデオ屋。「竜神の巻」を借りようと思うと必ずない(or借りるのを忘れる)のでまだ全部みてないのです。 仲代達也の↓も、脇役がよいので好きです。 http://cinema.media.iis.u-tokyo.ac.jp/...

2006/11/16

盆栽 ずっと前、三越名画劇場という今はない映画館でなんの予備知識もなくみました。ら、主人公のあまりのニヒルさに驚き、しかも、映画の終わりかたにも驚き、「えっ?これで完いわれても....!なにもかにも途中!」いやあ、昔の映画はすごいなあ、とびっくらこいて帰った記憶があります。 その後数年経て、やっと竜神の巻も見れたのですが。市川雷蔵ってば「死にたい奴は死ね」みたいなこともいってました。

このキーワード登録後,片岡知恵蔵版,仲代達矢版とも観ましたが,前者は恰幅が良過ぎて「虚無的」に見えず,後者は話を端折り過ぎで中途半端。やっぱり雷蔵のこれだ,と思いましたな。

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