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NT CUTTER L-550/L-2000P

エヌティカッター 「赤ギザ」 GoodDesign賞

  • エヌティカッター 「赤ギザ」 GoodDesign賞の画像

■L-2000P(画像)は、大型カッターの定番「赤ギザ」シリーズの最上位機種だ。赤ギザ(L-550)のシルエットはそのままに、メタルグリップに6枚連発のカートリッジをつけ、全体が鋳物の鉄棒のように黒光りする。シンボルでもある赤プラスチック部品も、末端アクセントとして残る。ガッシリした金属の重量感が良い。

NTカッター
http://www.ntcutter.co.jp/menu.J.htm

デザインB、機能A、革新性C。

■「赤ギザ」(L-550)は、手にフィットした赤いボディに刻みが入り、ダンボール等、厚いものを切るにも力を入れやすい。1978年にグッドデザイン賞を受賞した。原型は、1964年に発売されたL型や1971年のL-500に遡ることができる。Lシリーズは、現在も21種の進化版を生み、愛用されている。ライバルのオルファも、大型カッターでは赤ギザの信頼性には適わない。

L-550型 1977年グッドデザイン賞
http://www.g-mark.org/search/Detail?...

■NTカッターは、定番品からいくつもの改良バージョン生み出し、厚みのある商品群を作っている。とくに1972年発売のA-300(315円)は、事務カッターのベストセラーとして今も不動の地位を誇る。その白いボディは、工作時の見慣れた風景の一部として、多くの人に見覚えがあるだろう。初めて「NTカッター」ブランドを名乗った1961年の量産A型、初のグッドデザイン賞(1968年)を受賞したA型が原型で、NTカッターの原点とも言える。5種の改良版があるが、価格は315円均一だ。最上位機種は、メタルボディが渋いA-300GRか。唯一ライバルと言えるのは、オルファカッターのシルバーだろう。

A型 1968年グッドデザイン賞 A-300(315円)に進化
http://www.g-mark.org/search/Detail?...

■また、1963年発売の切り抜き作業用のデザインナイフは、そっくりの白いボディを持つD-300P(315円)に引き継がれた。メタルボディのD-1000(1050円)まで、10種類に進化した。1978年グッドデザイン賞のK-200も、三角形のフォルムが現代性を失わず、今も3種のバージョンがある。

K-200型 1978年グッドデザイン賞 210円
http://www.g-mark.org/search/Detail?...

■NTカッターは、1948年に井畑養三がオフセット印刷用転写紙の製造・販売を開始した、井畑商店が前身。1953年に日本転写紙株式会社に改称したが、その後、写真製版の急増により、1986年には転写紙の製造を止める。他方、1961年からNTカッターブランドを名乗り、オルファと並ぶカッターの世界的メーカーとして成長した。そのため、1988年に社名もエヌティ株式会社に改称した(NTはNihon Tenshashiの略か)。

■カッターナイフは日本で発明されて世界普及した文具だと言われるが、オルファとエヌティが常に比較される。エヌティの最初の製品は、1959年発売のシャープナイフだ。本業の転写紙切断用のカミソリを折って使用していたのが起源らしい。オルファの「折る刃式」の発明の方が3年先であり、替刃の世界標準をも作ったため、カッターの元祖はオルファだと言われる。が、エヌティが先んじたものもある。たとえば、「カッター」と名乗ったのは、1961年発売の量産A型(今のA-300)が初めてだ。また、1963年のデザインナイフ(今のD型)はペン型ナイフの元祖、1977年のA-900はカートリッジ式の世界初、同年のC-2500は初の円切りナイフだ。

http://www.ntcutter.co.jp/menu.J.htm
http://www.olfa.co.jp/ja/index.html

■エヌティとオルファの関係について、両者のHPでは、お互いにライバルの言及を避けつつ自社の先駆性を強調している。しかし、廣野郁夫氏の「刃物あそび」の整理には目から鱗が落ちた。私が文房具について文章を書くときは、出所の明らかな企業情報だけを参照し、検証できない個人HPを引用することは控えているが、今回だけは例外とする。オルファの誕生秘話を読む限り、オルファこそが元祖でエヌティが追随者のように思えてしまうが、廣野説が正しければ、エヌティとオルファはカッターの起源を共有している。エヌティの貢献はもっと強調されて良い。

■カッターは、1956年にオルファ創業者の岡田良男氏が実用新案を取得する。しかし、岡田氏は資金不足のためエヌティ(日本転写)に合流し、1959年に発明者・岡田良男、出願人・エヌティ(日本転写)として特許を取得する。そこでエヌティが、1959年にシャープナイフを発売し、1961年にNTカッターと命名する。ところが、1967年に岡田氏はエヌティから独立し、オルファ(岡田工業)を設立する。そのため、カッターの特許をライバル2社で共有して、現在に至る。オルファHPの誕生秘話でも、資金不足で「知り合いの会社」に協力を求めた話は記されているが、その社名までは記されていない。が、この協力会社こそがまさにエヌティだったのなら、オルファとエヌティは双子の兄弟みたいなものだ。オルファの発明なしにカッターは生まれなかったが、逆にエヌティが事業化と普及に成功しなければ、今のカッター市場は存在せず、オルファの独立も叶わなかっただろう。事実、オルファは事業化に一度失敗したのであり、NTカッターとして全国展開して初めて、「カッター」は世界に認知されたと言える。発明と普及は常に相互依存するもので、どちらが元祖だとは言いきれない。

■NTのデザインは、シンボルカラーの黄色を使うことを自らデザイン上の枷にしたオルファに比べ、優れていると思う。しかし、NT製カッターのグッドデザイン賞は11件しかなく、47件受賞のオルファに比べると少ない。前述のA型、L-550、K-200以外は廃番だ。グッドデザイン賞に応募する関心がないのだろう。

S型 1968年グッドデザイン賞 廃番
http://www.g-mark.org/search/Detail?...
G型 1969年グッドデザイン賞 廃番
http://www.g-mark.org/search/Detail?...
F-650型 1971年グッドデザイン賞 廃番
http://www.g-mark.org/search/Detail?...
M-500型 1974年グッドデザイン賞 廃番
http://www.g-mark.org/search/Detail?...
PRO-H1 1987年グッドデザイン賞 廃番
http://www.g-mark.org/search/Detail?...
A550 1990年グッドデザイン賞 廃番
http://www.g-mark.org/search/Detail?...

エヌティカッター 「赤ギザ」 GoodDesign賞

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テリー画像 投稿者:
テリー
詳細情報
  • カッター
  • L-2000P
  • 価格: 2100円
  • 2008/02/28更新
  • 2005/05/02登録
  • 9552クリック

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コメント (2)

2007/03/29

もも あぁこれ使ってますよまだ! 購入したのはずーーーーっと前(5年以上前と思う)ですけど、がっしりした重量感が、段ボールのカットなどでも全然ぶれなくていいですね。

2007/07/02

テリー コメントをいただいた機会に、KWを数倍に書き増しました。L-2000Pは機能性は最新ですが、デザインはほぼ30年前の赤ギザのままで、驚かされます。A-300も実家で使っていましたが、今でも見かけますし、35年前のデザインとは信じられないほどですね。

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