OLFA CUTTER SILVER / MUJI CUTTER MINI
オルファカッター・シルバー GoodDesign賞 +無印良品カッター
■オルファカッター・シルバーは、OLFA製品中でもっともノーブルだと思う。シンボルカラー黄色を、黒のレバーの小さな長方形に配置し、メタリックに極めたスリムなカッター。細工カッターは、もっと黄色部分が少ない(黄色をあまり減らすとOLFAらしくない)。クリップ付きなので胸ポケットに挿すこともでき(危なくないか?)、ステンレスなので水に濡れても大丈夫(らしい)。1973年にグッドデザイン賞、1989年にロングライフデザイン賞を受賞しており、NTカッターの赤ギザやA-300と並ぶカッターの古典。
デザインA、機能C、革新性D。
オルファカッター シルバー
http://www.olfa.co.jp/ja/body/detail/...
■カッターナイフは、日本発の発明であり、それを1956年に発明したオルファが、刃のサイズの世界標準になった。公式HP掲載中の紙芝居「誕生秘話」は、面白い。それによれば、オルファカッターは、裁断業の家に生まれ印刷会社に勤務していた岡田良夫が、1956年にガラスの破片と板チョコからヒントを得て、「折る刃式カッターナイフ」を発明したのが始まり。社名は、岡田商会から、岡田工業を経て、1984年にブランド名と統一してオルファになる。
■他方、廣野郁夫氏のエッセイ「刃物あそび」によれば、カッターの起源はオルファとエヌティが共有している。1956年にオルファ(岡田)がカッターを発明するが、資金不足でエヌティ(日本転写)に協力を求める。そこで、1959年にエヌティ(日本転写)とオルファ(岡田)が共同で特許を取得し、エヌティが同年に商品化を開始して、1961年にNTカッターと命名する。ところが、1967年に岡田氏はエヌティから独立し、オルファ(岡田工業)を設立して、今の2社並立体制になる。
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■無印良品のカッター小は、まさにこのOLFA SilverのPB商品のように思われる。サイズもぴったり一緒。本来なら"OLFA SILVER"と書かれた黄色シールを貼るはずの部分には、オルファと同様の凹みまで再現してある。が、わざと右左が逆にしてあるようなのは、価格差も大きいため、旧来のOLFAユーザーへの義理立てか。
無印良品 ステンレスカッター・小 241円
http://www.muji.net/store/cmdty/...
■傑作なのは、無印良品カッター・ミニだ(210円)。132mmのOLFA Silverを72mmに寸詰めてあり、黒いレバーも、銀のクリップもそのまま一回り小さく再現されている。小さくとも幅は一緒なので、オルファの刃を短くすればそのまま使える。
無印良品 ステンレスカッター・ミニ 210円
http://www.muji.net/store/cmdty/...
■ただ、刃の交換のため2本を分解した際、ついでにOLFAのクリップをMUJIミニに突っ込んでみたところ、サイズが違った。なんと単にシルバーの丈を切ったのではなく、MUJIミニ専用に1mmほど薄いケースを作っていたのだ。また、カッターをカチカチと止める波型の段も、OLFAは「SILVER」ロゴの上部にあるのに、MUJIは下部にあるなど、小さな違いがある。また、長さが短くなったため、ペンのように握って力を入れることができなくなり、同じ目的には使えない。用途は簡単なスクラップなどだろう。
■しかし、繰り返すが、シルバーはOLFA製品中もっともスタイリッシュなスリムモデルだ。それをわざとズングリと寸詰しているため、いわば「ラウンボールギーニ・カウンタックのチョロQ」のような愛らしさがある。オルファのファンなら、一種のパロディグッズとして手元に置きたくなるだろう。定番商品にはなりえないし、期間限定になる可能性も高い。オンラインストアでも見ることはできない。店頭に急げ!
デザインA、機能E、革新性A
■(注記)無印良品ステンレスカッター・小およびミニが、オルファ・シルバーの忠実なOEM/ミニチュア版だったのは、2005年当時。2007年現在、ステンレスカッター小/ミニは形を変えて残っている。シルバーの面影はなく、ステンレス・クリップで統一感を出したミニマムなデザインだ。
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コメント(13)
コメント (13)
2005/05/02
島崎丈太 このカッターは好きです。(まあ、実際にはもっと太目の握り易い製品を実作業に使ってしまいますが) 必ずペン立ての中には入っています。 愛用とは言えないですね、持つことに満足感を感じてしまっていて。 しかし必ず一本は持たずには居られない感じ。
テリー NTのA-300も小学校時代からずっとペン立てに入れてあったりします。OLFA Silverは、カッコ良すぎますよね(実は板状消しゴムのHyperaserもほぼ同形)。
島崎丈太 Hyperaser http://www.officemart.ru/image/... はペンテル製ですね。 こんなのが有ると言うのも知りませんでした。 高いけれどいつか入手したい感じがしますね。
emm グッドデザイン賞は審査費用が高額なので、良いデザインを作っていても申請しないメーカーが多いです。逆に申請すればかなりの確立で賞を頂ける、そういう賞です。だからいくつもらっても実はたいして嬉しくなかったりします(おつきあい受賞者)
2005/05/03
テリー グッドデザイン賞とiF賞は正直、「なるほど」と納得することが多いです。しかし、受賞数では大差があるNTがOLFAより劣っているとは、誰も思わないと思います。うーん、審査費用は盲点でした。GD賞には中小企業庁長官賞もあるようですが、昨年のLIGAライト(鈴木敏彦)の株式会社シバザキとか、よほどエントリーに自信があったのでしょうか。
emm 1点だけなら、搬入とか設営、製品1個販売するにつき○○○円払うGDマーク費用とか含めても10~20万円もあれば十分ですね。
2005/05/04
テリー 気づかぬところで意外な費用が動くGマークのビジネスモデルがやっと見えてきました。でも、「何でも良いから鋏を買う」なら安い中国製品を選びがちなところ、「グッド・デザインのこの鋏を買う」と消費者の発想を転換させる意味では、GDの役割は小さくないと思いますよ。
2005/05/07
テリー 2点の報告です。
1.OLFA Silverの無印ミニチュアについて大幅加筆しました。構成変更をご理解下さい。2.他のキーワードで、無印とGD賞の関係について書きました。が、賞の有無でデザインの良し悪しは論じられないとは、心得ております。文具等の実用品をデザイン面から再評価するきっかけと考えています。
emm グッジョブ!(笑)
2008/03/02
ののんがのん はじめまして!OLFAカッターシルバー愛用者です。建築学生だった時分、模型をつくる際に30度の刃をさして使う時、OLFAのブラックは持ち手がギザギザして力を入れると痛いのでシルバー派でした。無印のステンレスカッターは昔、ギザギザだったため使用を断念しました。学生にはOLFAシルバー派が多かったような。リンク先をクリックする今はつるっとした表情に変わったようですね。なぜ変わったのか、個人的には気になるところです。
2008/03/12
テリー シルバーの息の長い人気には、ギザギザが痛くないという、ヘビーユーザーの実感もあったのですね。気づかぬうちにモデルチェンジも重ねているのでしょうか。私にとっても子供時代からカッターといえば、エヌティA-300かOLFAシルバーでした。
2008/11/03
まつ 中学生の時に500円で購入したシルバー、今でも使っています。今は黒のレバーは当時はオリーブ色だったようです。このモデルにはちょっとお高いステンレス替え刃を奢るのが自己満足への早道です。
テリー 黄色と黒がシンボルマークかと思いきや、レバーがオリーブ色だった時期もあるのですね。シンプルなデザインだけに、丈夫で飽きが来ないのも良いです。カッターを何年も使わず放置していた間に、刃が錆びてしまったことがありますが、ステンレスなら息長く使えそうですね。刃には「特専黒刃(小)」も使えるとカタログにはありますが、実際に見たことはありません。










