もやしもん
「農大物語」(仮称)で連載スタートし2話目にしてタイトル変更となった農大漫画。もやしとは種麹のことであるらしい。
一応、本作の主人公は菌を見ることのできる青年であるが、今のところ彼はそれほど重要でない。むしろ農大という特殊環境或いはとりわけ特殊な周囲の人物のキャラクターに引っ張られている感じ。第一話にしてキビヤック登場、4話あたりでホンオフェと食べ物だけでも非常に濃い。
人物や風景は結構かっちりした絵柄で書き込み密度も高いが、対して菌類の描写などは物凄く気が抜けている。そのギャップがまた良い。
装丁も風変わりで、緑一色に山吹色でタイトルのみのシンプルなカバー。下半分を小豆色の帯が覆い、SOY INK使用/再生古紙100%であることを謳う。折り返しには紙の種類とCMYKの色玉、刷見本をそのまま流用したかのような味わい。
そして雑誌連載時の状態-----柱や扉に付けられたコメントまでがそのまま収録されるという、異例のスタイルで出版されている。これも作者のセンスによるものだろうか。
全体として濃い蘊蓄漫画でありながら「あ~る」の如きどたばた学園コメディでもあるという、得難いパワーを秘めた注目作。
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